そんな鈴木さんが再び車を所有しようと決めたのは3年前。今年で6歳になる第一子の成長に伴い、さらにコロナ禍によるライフスタイルの変化で、有りていに言えば“必要に迫られた”のだ。
「まず90年代後半から00年代前半の古めのゲレンデを探していたのですが、実際に試乗してみると、昔ながらの四駆の乗り味で、妻が揺れが苦手だったんですよね……週末の家族との時間のために購入する車ですから、妻の意見は無視できませんでした」。
テスラなどのEVも並行して検討してみたそうだが、マンション住みのため、自宅での充電問題を考えると現実的ではなかった。
そんなとき、たまたま立ち寄ったランドローバーのディーラーで、納得の一台に出合うことに。
それが、街暮らしにマッチするレンジ、ヴェラールだ
ランドローバーのディーラーでも、最初に触れたのはレンジローバー スポーツ。ところが、レンスポにもネックがあった。
「レンスポは全幅が大きすぎて、マンションの機械式駐車場に入らないサイズだったんですよね」。
ふと隣に目を移してみると、現在の愛車であるヴェラールがあった。
「車の走りにはそんなに詳しいほうではないのですが、ヴェラールに乗ってみたら期待をはるかに超えた上質な乗り心地でした。
路面の細かな段差を感じさせないコンフォートなドライビングで、ロードノイズなどを拾わず静粛性も高い。妻からももちろんOKが出ました。機械式駐車場にもギリギリ対応するサイズというのも購入の決め手でした」。
レンスポよりもひと回りコンパクトとはいえ、レンジらしいどっしりとした巨躯のルックもいい。家族の意見は大事、でも男としての嗜好も満たしておきたい。両者の折衷案がヴェラールだったというわけだ。
「SUVながら都心の街並みにも馴染む走りとデザイン性のバランスが、思っていた以上に僕にはしっくりときています。家族と一緒に都内で乗るシーンが圧倒的に多いので、品のあるファミリーカー、といった存在でしょうか。
スポーツ然としていないので、たとえばちょっといいレストランの前に停めても、浮かずに馴染む雰囲気です。リッターあたり10kmくらい走りますし、東京向きの一台だと思います」。
サイズ感の面でも何ら不満はなく、サーフィンのショートボードなら余裕で車内に積み込める。
「ラゲッジの容量が大きいのがいいですね。トランクルームにはゴルフバッグが横積みで4つ入ります。実際に仲間と4人乗りでゴルフに行ったこともあります。仕事で服を大量に搬入出しなくてはならないシチュエーションでも、頼もしさを感じています」。
そこはさすがレンジローバーのSUVと言うべきか。その気になれば悪路もへっちゃらな走破性も感じさせてくれるそう。
「川原でのキャンプに乗りつけるのもまったく苦になりません。下の子が大きくなったらアウトドアフィールドにも足を伸ばしてみたいですね」。
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