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優秀な人材に高い目標を設定すると

しかし、日本でこれが人事制度に転用されていったことで、少し違う側面がでてきました。

それは、最初に立てた目標の「達成度」で評価をするということです。MBOを日々のマネジメントで行うだけでなく、評価制度にするならば、確かに目標を基準とした「達成度」で評価するのは自然なことだと思います。

ところが、これが問題を生み出す原因なのです。優秀な人材と平凡な人材がいたときに、皆さんだったらどういう目標設定をするでしょうか。

優秀な人材には高い目標を、平凡な人材にはそれなりの目標を設定する人が多いのではないでしょうか。しかしそうすると何が起こるでしょうか。


同じ等級なら同じ目標レベルでないと不公平 



目標の「達成度」で評価をするのであれば、高い目標を設定された人でも、それなりの目標を設定された人でも目標を100%達成したのであれば、厳密に制度を適用すると同じ評価ということになります。

頑張って高い目標を達成したのに、それなりの人と評価が同じであれば不満を持つのは当然です。これがMBOを導入している企業でよく起こっていることです。

もし「達成度」で評価をするのなら、同じ等級(グレード、職級)の社員であれば同じレベルの目標を設定しなければ不公平です。

ところが、優秀な人に高い目標を設定するのもそれはそれで自然なので、多くの企業で不平等な目標設定がまかり通っているのです。


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