歴史的快挙を成し遂げた17歳「安楽 宙斗」
安楽 宙斗 / © Lena Drapella/IFSC.
3人目は弱冠17歳の高校生、
安楽 宙斗。昨年の「
IFSC リードワールドカップ」ではボルダー種目・リード種目ともに年間王者に輝くという、
史上初の快挙を成し遂げた大注目の選手だ。
安楽は昨年11月にインドネシア・ジャカルタで開催された「アジア大陸予選」で優勝に輝き、見事パリ五輪出場を決めている。昨年8月の「IFSCクライミング世界選手権 – ボルダー&リード種目」では惜しくも4位の結果でパリ五輪代表内定とはならなかった安楽だが、その悔しさをバネに代表枠を勝ち取った。世界レベルの実力と経験を兼ね備えた10代の高校生が世界の頂点をつかみ取ることができるか、引き続き注目していきたい。
今後の代表選考の流れは?
今後は上海(5月)、ブダペスト(6月)で開催される「
Olympic Qualifier Series(以下:OQS)」の結果次第で男女各10名のパリ五輪出場が決定する。
ボルダー&リード種目にて出場権を持つ日本人選手は以下4名。
・野中生萌(女子)・伊藤ふたば(女子)・ 中川瑠(女子)・久米乃ノ華(女子)※男子は国別最大枠となる2名(楢崎 / 安楽)が内定しているため出場者はなし
OQSにおけるボルダー&リード種目では上記の4名が残りの女子1枠をかけて戦うこととなり、そのほかスピード種目は男女計6名が出場する。
更にOQSでは、スポーツクライミングに加えてブレイキン、BMXフリースタイル、スケートボードのトップアスリートたちが都市部に設けられた特設パークに集結し、パリ五輪出場をかけて競い合う。最終予選となるOQSの結果にも注目していきたい。
※ブレイキン、BMXフリースタイル、スポーツクライミングはパリ五輪の出場枠が決定し、スケートボードはパリ五輪出場に必要なランキングポイントを獲得することができる。