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無意識でできるようになってから次に移るべき

と言うのも、「能力が身につく」というのは「身につく」という言葉にあるように、「無意識化」することです。

意識しなくてもすらすらとできるようになって、ようやくその能力が身についたと言えるわけです。そこまで行けば、別の仕事をやっても、身についた能力はあまり衰えません。こうして能力は積み重なっていきます。

ところが、生き急いでいたり、好奇心旺盛なために飽きがきやすいタイプは、まだ無意識でできるほどには身についていない段階で次の仕事に移ってしまい、せっかくの経験や能力の向上の成果が積み重なることなく、離れた直後からどんどんなくなっていくというわけです。 

「飽きたら」ではなく「快適になって」から次へ行く



できる人とは「複数の能力がどんどん積み重なっていろいろ複雑なことができるようになった人」です。

「意識の高い」メンバーが、その意識通りに実際に高い成果をあげるためには、「飽きたらやめる」のではなく「無意識で快適にすらすらできるようになるまで頑張る」べきでしょう。

つまり上司としての正解は「もう少しだけこの仕事を続けてみよう」と理由を説明して説得するということです。

以上、「意識高い」メンバーが成果を出せないふたつの可能性を述べてみました。参考になりましたら幸いです。

グラフィックファシリテーター®やまざきゆにこ=イラスト・監修
曽和利光さんとリクルート時代の同期。組織のモヤモヤを描き続けて、ありたい未来を絵筆で支援した数は400超。www.graphic-facilitation.jp


曽和利光=文

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