当記事は「FUTURE IS NOW」の提供記事です。元記事はこちら。 今回は、共に教員免許を持ち、お笑いと教育の二足のわらじを履く「オシエルズ」の2人に会いに行きました。「日本一学校をまわるお笑いコンビ」として、漫才授業やワークショップを行っている2人に、今教えたい「笑いのチカラ」を聞いてみました。
Profile
オシエルズ2013年3月結成。矢島ノブ雄と野村真之介によるお笑いコンビ。お笑いライブのネタやMCの出演だけでなく、企業や子どもを対象にしたワークショップ・講演・研修などを行っている。ともに大学で教育学を学び、専門領域を活かして活動。矢島ノブ雄は、人を笑わせること(楽しませること)において重要な「心理的安全性」の重要性を伝えるため、学校や企業等の研修・ワークショップ講師を務める。野村真之介は、インプロ(即興演劇)を通じた子どものコミュニケーション能力・表現力向上について研究している。
http://funbest.jp/ お笑いと教育を横断しながら伝えるコミュニケーションの重要性
写真左:矢島ノブ雄さん/写真右:野村真之介さん
編集部 オシエルズの活動について教えてください。
矢島さん 2人とも教員免許を持ち、今も大学の非常勤講師で教える仕事をしながら、漫才をやっているので「オシエルズ」です。2013年結成で、6年くらい前からこのコンビ名でやらせてもらっています。
野村さん 小中学校、高校へ講師として出向いて漫才をしていて、去年は131校の学校に行きました。お笑いを通して、いじめや人権、進路の問題の向き合い方などをお届けしています。あとは『M-1グランプリ』に出たりね。今年は3回戦までいきました。
編集部 学校では、どんなことを教えているんですか?
野村さん 僕自身、大学時代に演劇を通して表現教育を学んでいました。なので、非常勤講師を務める大学で教えているのも表現教育の分野です。具体的には「インプロ」という体を使ったコミュニケーションゲームを通して、自分のコミュニケーションのくせを知ってもらうような授業をやっています。
高校でも非常勤で授業を持っていて、そこでは一年間かけて漫才を作ったりしながら、コミュニケーションについて学んでもらっています。
矢島さん 僕は教育学部の大学院で、「笑いと教育」について取り組んでいて、いじめとイジリの違いなどを研究していました。それが今、教えている内容につながっています。今は、円滑なコミュニケーションに必要な心理的安全性をどうしたら作れるかというのを看護学部の学生さんに、教育学の授業を通じて教えています。
野村さん その他にも小学校ではお笑い教室として漫才を披露したり、中学校ではコミュニケーションの授業を持っていたり。高校では漫才を通して進路について考えるきっかけを届ける進路漫才をするなど、お笑いと教育を横断しながらコミュニケーションについて教えていますね。
2/5