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2024.01.18

からだ

「髪はゴシゴシ洗わない」「温度は40度以下」シャンプーの正しい方法をプロが徹底解説



連載「FOREVER GOOD HAIR」とは……

毛髪診断士であり美容エディターの伊熊奈美さんに、毛髪の悩みを解決してもらう本連載。

今回は「日頃のヘアケアで注意すべきこと」をテーマに、正しいシャンプーの方法やシャワーヘッドの選び方などを教えてもらった。

先生はこの人!
伊熊奈美●美容エディター、ジャーナリスト。毛髪診断士 指導講師と毛髪技能士の資格も所持。20年以上に渡り、女性誌を中心に美容分野の記事を編集、執筆、監修する。特にヘアケア、頭皮ケア、スキンケア関連に精通。現代の毛髪科学に基づいた知見と情報を実生活に取り入れやすく提案し、各種メディアで伝えるほか、講演活動も行う。著書に『頭皮がしみる、かゆいは危険信号! いい白髪ケア、やばい白髪ケア』(小学館)、『脱白髪染めのはじめかた』(グラフィック社)がある。インスタグラムは@namiikuma_hairista

伊熊奈美●美容エディター、ジャーナリスト。毛髪診断士 指導講師と毛髪技能士の資格も所持。20年以上に渡り、女性誌を中心に美容分野の記事を編集、執筆、監修する。特にヘアケア、頭皮ケア、スキンケア関連に精通。現代の毛髪科学に基づいた知見と情報を実生活に取り入れやすく提案し、各種メディアで伝えるほか、講演活動も行う。著書に『頭皮がしみる、かゆいは危険信号! いい白髪ケア、やばい白髪ケア』(小学館)、『脱白髪染めのはじめかた』(グラフィック社)がある。インスタグラムは@namiikuma_hairista


シャンプーを直接髪につける洗い方はNG!

ーー私(編集部T)は薄毛の遺伝があって心配していたのですが、前回のお話で、生活習慣によって「薄毛は遺伝に関係なく対策が可能」と聞き、希望が持てました。

伊熊 薄毛や白髪などの毛髪トラブルは、加齢や遺伝のせいだと思っている方はとても多いのですが、頭皮環境も大切です。

よく頭皮は畑で髪は作物に例えられるのですが、適度な栄養と水分のある土をしっかり耕すことは、質のいい作物が育つ前提条件となります。頭皮と髪も同じ関係なんです。

――つまり、加齢や遺伝に関係なく環境を整えることは自分でできるということですよね。

伊熊 そのとおりです。でも頭皮ケアの正しい方法は見る機会も少ないですし、自己流になりがち。Tさんもホームケアで気になっていることがあるんですよね?

ーーはい、実は毎日髪を洗いながら、どうも毛がたくさん抜けているんじゃないかと思うのですが、やり方自体が正しいかどうかわからない。いつもシャンプー剤を容器から出したら、直接髪につけてゴシゴシ洗っています。

伊熊 泡立てようとしてゴシゴシすると、髪同士が引っかかり成長中の毛まで抜けてしまう恐れがあります。それに、液体のシャンプー剤を直接つけると、最初に置いたところとそれ以外の場所は洗い上がりがムラになってしまいますよ。

全体をまんべんなく洗うためには、泡の力を上手に利用しなくちゃ。シャンプー剤を手にとったら、手のひらで軽く泡立ててからつけると、均等に行き渡りますよ

泡立ちはこのくらいでOK!

泡立ちはこのくらいでOK!


――どのくらい泡立てたらいいですか?


伊熊 手のひらを濡らしてシャンプー剤を適量とり、水を加えながら手のひらと指の間全体になじませるように数回こすり合わせると、小さな泡ができてきますよね。そのくらいでもう十分。ここから頭につけると、泡立ちが自然に加速していきます。


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