連載「漫画、般若。」とは…… 本連載の第7弾は超人気漫画『キングダム』。今回は李牧との死闘で壮絶に散った桓騎将軍にフォーカスした「追悼・桓騎スペシャル」をお届け!
動画はコチラ! ※以下『キングダム』全70巻のネタバレあり。 虐殺・略奪・拷問を厭わないダークヒーロー
『キングダム』(集英社)原作・原泰久。2006年から現在まで『週刊ヤングジャンプ』で連載中。累計部数は70巻で1億部を突破。実写版の映画も大ヒットの肉厚漫画。
今回はついに『キングダム』です。いやぁ、来ました! マジで。『キングダム』を語る日がついに来ました。
全70巻を一回で語り尽くすのは不可能なんで、今回は「追悼・桓騎スペシャル」。非業の死を遂げてまだ記憶に新しい桓騎将軍について語りたいと思います。
『キングダム』の登場人物は本当にクセ者ぞろいだけど、そんななかでも特に異彩を放つ唯一無二の男が桓騎。主人公・信がいる「秦」っていう国の大将軍ですね。みんな大好きだと思います。
元野盗っていう異色の経歴だからまったく戦人(いくさびと)っぽくもないし、ましてや将軍の風体でもない。
他の将軍たちが血みどろになって戦ってるのに、桓騎はいかに効率良く戦うかを常に考えている。戦い方も存在感も他の将軍とはまったく違うし、勝利のためなら残酷な手段も厭わないので、同じ国の将軍たちからも嫌われてます。
「首切り桓騎」って異名のとおり、虐殺や略奪、拷問もしまくり。捕虜10万人を皆殺しにしたこともあったし、敵兵の目玉や耳を切り刻んで敵陣に送りつけたり、おおよそ人間の所業とは思えない残虐さで死体を持て遊ぶんです。
「コイツ頭おかしいだろ!」って思うけど、実は全部計算づくだし、そんな残虐性の裏に隠された過去も作品の中で少しずつ明かされました。
仲間が理解できないくらい突拍子もないこともやるんだけど、めちゃめちゃ頭が切れて洞察力もあるから、最後は必ず敵将を討ち取る。だから結局みんながついていくって感じですね。
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