冬になると肩がこるという人が少なくない。
東京神田整形外科クリニックの田邊 雄院長は「気温が下がると首をすくめて縮こまるような姿勢になりがち。血流も悪くなるので肩こりになりやすい傾向があります」と話す。
というわけで、今回は肩こりの対策や効果的なストレッチを紹介!
話を聞いたのはこの人! 田邊 雄●東京神田整形外科クリニック院長。金沢医科大学医学部医学科卒。西新宿整形外科院長などを経て現職。YouTubeの登録者数は3万人超え(2024年1月現在)。
肩こりが椎間板ヘルニアや変形性頚椎症の原因に
――まずは肩こりになるメカニズムを教えてください。 そもそも肩こりという言葉が面白いと思っていて、肩こりの方に「どこがこっていますか?」と聞くと大抵は首の付根やその周辺をさすります。もちろん、腕と連結している肩関節あたりが痛んでいることもあるのですが、多くは首やその周辺がこっている状態です。
メカニズムとしては首が前傾してしまういわゆる
ストレートネックが関係しています。頭蓋骨はとても重いので首が前傾しているとうまく支えられず、首の付け根やその周辺の筋肉に負荷がかかります。この過度な緊張状態が肩こりの主な原因の一つです。
ーーなるほど。 肩こりを放置しておくと首の変形が進んで
椎間板ヘルニアになったり、頚椎や椎間板の変性によって脊髄や神経を圧迫する
変形性頚椎症になったりします。
また、首が前傾すると自ずと肩が内側に入り込んでくる
巻き肩にもなりやすくなります。巻き肩は肩関節が痛んだり可動域が狭くなる四十肩や五十肩も誘発するので、いずれにせよ、たかが肩こりと侮らない方がいいでしょう。
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