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2024.01.08

ライフ

パニック障害の罹患者は35〜49歳が最多! 知られざる原因や症状、対策を解説



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任される仕事の責任が重くなるオーシャンズ世代。

人形町メンタルクリニックの勝 久寿院長は「男性の場合、35歳から49歳が最もパニック障害が起きやすいとする論文もあります。ストレス、過度な飲酒、喫煙、睡眠不足などが引き金となるので、それらが習慣化している方は注意が必要」と警鐘を鳴らす。

今回は、パニック障害の具体的な症状と対策を紹介する。
勝 久寿●人形町メンタルクリニック院長。旭川医科大学卒。『「いつもの不安」を解消するためのお守りノート』(永岡書店)、『「とらわれ」「適応障害」から自由になる本』(さくら舎)など著書多数。

勝 久寿●人形町メンタルクリニック院長。旭川医科大学卒。『「いつもの不安」を解消するためのお守りノート』(永岡書店)、『「とらわれ」「適応障害」から自由になる本』(さくら舎)など著書多数。

パニック障害の症状とは?


――パニック障害はどのような病気なのでしょうか?


一言で言えば、必要のないシーンで交感神経が極端に高ぶる病気です。

一般的に交感神経が高まるシーン、例えば火災が発生した場合、その場から逃げ出すために鼓動を早くしたり、酸素を多く取り入れたりして体を活性化させます。

これらの生体反応は、脅威に立ち向かうための正常な反応なのですが、パニック障害の場合、脅威に直面していないにも関わらず、動悸や過呼吸のような身体症状を伴う反応が出てしまいます。

――症状をもっと具体的に教えてください。

動悸、冷や汗、震え、息切れや息苦しさなどが挙げられます。突然このような発作に襲われるので、このままでは死んでしまうのではないかという恐怖に駆られるのも特徴です。

しかし、満員電車などの閉鎖空間では逃げたくても逃げられません。さらに今度は会議室、あるいは映画館や床屋などの場所も避けるようになってしまいます。こうなると生活に支障が出てくるので、かなり厄介な疾患だといえます。


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