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SEMAショーでは日本の軽トラが大人気!

ピックアップ系が目立った一方で、日本の軽トラのカスタムが多く見られたのも、今年のSEMAショーの特徴のひとつだ。
 
最近アメリカで軽トラックが人気だというのはニュースにもなっているから、知っている人も結構いるんじゃないだろうか。

オーバーフェンダーにローダウン、GTウイングなど日本のヤンチャ仕様で、でもどこか違うこの軽トラ。海外から見た日本の軽トラのカスタムって、Instagramとかで見たモノを全て足し算したんだろうなって思う1台。

オーバーフェンダーにローダウン、GTウイングなど日本のヤンチャ仕様で、でもどこか違うこの軽トラ。海外から見た日本の軽トラのカスタムって、Instagramとかで見たモノを全て足し算したんだろうなって思う1台。


アメリカには、いわゆる「25年ルール」っていうのがあって、新車登録時から25年経たないと日本車を輸入できない。つまり、今アメリカで走っているのは1990年代の古い軽トラってわけなのだけど、それが数年前からすごく人気がある。
 
今年のF1日本GPで、レッドブルのマックス・フェルスタッペンやセルジオ・ペレスが軽トラに乗ってパフォーマンスしたのも、世界的に軽トラが注目されてるからなんだ。もしかしたら“サムライ”と同じくらい“ケイトラ”って言葉が世界共通語になっているのかもしれない。

トーヨータイヤの屋外展示「トレッドパス」ブースに飾られたのは、本気のタイムアタック仕様にカスタマイズされた三菱のミニキャブ。スズキの大型2輪マシン「GSX1300R 隼(ハヤブサ)」のエンジンを移植することも検討しているそうだ。

トーヨータイヤの屋外展示「トレッドパス」ブースに飾られたのは、本気のタイムアタック仕様にカスタマイズされた三菱のミニキャブ。スズキの大型2輪マシン「GSX1300R 隼(ハヤブサ)」のエンジンを移植することも検討しているそうだ。


なぜ軽トラが流行っているのかは、実は仕事で使い勝手が良いからとか、潰れないからとか色々あるけど、日本車を愛しつつシャレで遊べるのが軽トラだったのかもしれない。
 
バカでかいピックアップを乗り回す一方で、ジャパニーズ・スモールトラック“軽トラ”も楽しんで走らせるのが、アメリカの面白いところだ。
 
そもそもアメリカ人といっても、白人系もいれば、チャイニーズ系、メキシコ系……と、多様な人がいる。かの地が人種のるつぼなのは、SEMAショーを歩いていてもわかる。さまざまな人々が、年に1回のお祭りのために世界から集まってくるんだ。

アメリカでは軽トラだけでなく、軽バンも人気が高い。これも軽トラのカスタムをアメリカ的解釈で作られた軽バン。

アメリカでは軽トラだけでなく、軽バンも人気が高い。これも軽トラのカスタムをアメリカ的解釈で作られた軽バン。


カスタムカーというと日本じゃ若い人が中心のイメージだけど、SEMAショーでは年配の夫婦などが結構見に来ていて、アメリカの車社会の歴史の深さを垣間見ることが出来る。そういうのも日本とのカスタムシーンとの違いだ。
 
若い頃からガレージでコツコツと愛車をイジっているうちに、大人になって、子どもが生まれても少年の心のまま、ついついガレージに籠もる、って感じなのかもしれない。
 
そんな人たちが作る車を見たいから、僕はSEMAショーへ行くのがやめられないんだよなぁ。

籠島康弘=文

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