料理好きキャンパーも唸る使用感
焚き火もよく似合う佇まい。
さて、気になるアウトドアでの使い勝手についてレポートしてみよう。今回は22cm、4合炊き(3.2L)サイズの両手鍋を試してみた。
まず、使用前にすでに感じられた利点は、見た目からは想像がつかないほどの軽さ。このサイズで1.9kgと、同サイズのダッチオーブンの半分以下の重さなので、持ち運びのストレスがかなり軽減される。
蓋につまみがないので、収納しやすいのもポイントだ。
蓋を開けた瞬間に美味しく炊けたことがわかる。
新米シーズンということで、炊きムラの出やすい焚き火で炊飯をしてみたのだが、蓋を開けてみて思わずニンマリ。一粒ずつふっくらと炊き上がり、全体に均一に熱が回っていることがよくわかる。
本体だけでなく、蓋にもたっぷりとした厚みと適度な重みがあるので、内部にはしっかりと密閉圧力がかかるのだそう。
カレーや煮込みも抜群に美味しくしてくれる構造だ。寒い日だったが、2杯目のおかわりをしたときも、まだお米がほかほかに保たれていたことも印象的だった。
熱伝導が良いので、火力に敏感に反応してくれる。
この厚みのある蓋は、アルミフライパンとしても使える。縁が低いので、食材をしっかり焼いて仕上げる鉄板料理のような用途に向いている。
炒め物をするなら、適度な深さがある本体のほうが便利。この深さのおかげで、揚げ物をする時も油ハネが少なく、蒸しものにも使いやすかった。
この鍋ひとつあれば、たいていの料理は作れてしまうだろう。
メンテナンスのしやすさもキャンプの調理道具選びには重要な要素。
さらに秀逸なのが、使用後の手入れのしやすさだ。おこげができるまでご飯を炊いても、フッ素加工のおかげで焦げつきはいっさいなし。
味付きの肉を焼いた後も、ペーパーで吹き上げるだけでツルンと汚れがとれるので、たわしでゴシゴシ擦る必要もない。
これはアウトドアでは、かなりのメリット。ダッチオーブンやスキレットを使い慣れているキャンパーにとっては、感動的な快適さだろう。
4/4