では、このあたりで店舗のほうをご案内いただきましょう。
ワンフロアにずらりと並ぶスーツ。
「ぜひ、ご覧いただきたい商品があるんです」と佳奈さん。
出ました、「パジャマスーツ」。
これは、見た目はスーツなのに着心地はパジャマという画期的な新商品で、ストレッチ性に富み、自宅で洗えるという特性も持っているという。
「広報に着任した直後で、全力でリリースを書いてPRし、たくさん取材もしていただいた思い入れのある商品です。スーツは1年間で1万着売れたらヒットと言われますが、これは2021年の発売以来、約35万着を売り上げています」。
2021年の日経MJ賞を受賞。
今では各社が販売している「洗えるスーツ」も1992年にAOKIが先鞭を切って発表している。速乾性が高いので、自宅で洗って干せば翌日には着られるそうだ。乾きやすい生地なので、雨の日も安心だ。
クリーニングに出すとお金と時間がかかるから、これは便利。
佳奈さんが言う。
「スーツを買う方にはシャツ、ネクタイ、シューズ、ベルト、ソックス、全部セットでご案内するので、初めてスーツを買う場合など、長い時は3時間ぐらいかかります。
AOKIでは業界に先駆けて独自のスタイリスト制度を導入し、すべてのアイテムに対する専門知識を持ったスタッフがお客様一人ひとりに合わせたスタイリングやコーディネイト、お手入れ方法などをご提案しているんです」。
テーブル上での畳み方も基本テクニックのひとつ。
そんな佳奈さんを推薦してくれたのは株式会社AOKIの副社長、諏訪健治さん。
「比本さんとはビーコルの仕事を通じて一緒に仕事をすることになりましたが、大変なこともある中で、嫌な顔せず常に前向きに取り組んでいただいています。明るいキャラクターは社内でも評判で、広報という仕事に最適だと思います」。
明るいキャラクターで社内を盛り立てる諏訪さん。
なお、「ビーコル」とはAOKIが8年前からオフィシャルスーツを提供しているプロバスケットボールBリーグB1所属の「横浜ビー・コルセアーズ」のこと。佳奈さんは広報の仕事で現場に通ううちに、すっかりバスケ観戦の虜になった。
「私が広報に着任したときは社内でもそんなに認知度は高くなかったんですが、諏訪と二人で啓蒙した結果、今ではファンクラブに入るほど熱狂的なファンも増えてきました。
社内には私も含めて毎月応援に行くガチ勢が10名ぐらいいます。バスケは試合展開が速くて、すぐに戦況が変わるので見ていて飽きないんですよ。声を出して応援するので観客席の一体感もすごい」。
昨年のシーズン終わりには、森井キャプテンが挨拶に来た。
サイン入りのユニフォームはAOKI横浜港北総本店に展示(期間限定)。
なお、提供するスーツはシーズンごとにスタイルやデザインを変える。
2023-24シーズンは紺無地スーツのブリティッシュトラッドなスタイル。©B-CORSAIRS
標準型の店舗面積は約150坪で、基本的にはロードサイドへの出店が多い。しかし、ここ10年は関東圏を中心にコンパクトなサイズでの駅前出店に力を入れているという。見かけた際はプロの接客に触れてみてはどうだろう。
フロアの一角にはパーソナルオーダースーツのコーナーも。
AOKIへの熱い愛、しかと受け止めました。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
今日も全身AOKIでキメている佳奈さんからでした。
[取材協力]
AOKIwww.aoki-style.com/feature/corporate/