「弊社の看板娘」とは…… 風の吹くまま気の向くまま。今日は東へ明日は西へ。
そんな暮らしを満喫している女性がいる。
会いに行ったのは神奈川県相模原市のリフォーム会社、シンエー住建。
オフィス内は土足厳禁?
【写真20点】バンライフを実践する今週の看板娘を写真でチェック いえいえ、じつはこれ、車なんです。
というわけで、さっそくご登場いただきましょう。
「よろしくお願いします」。
こちらは、お隣の東京・町田市で生まれ育った宮本メイさん。今年3月に大学を卒業したばかりだ。
キャンピングカーをそのまま家にしてしまうというバンライフを始めたきっかけは、高校2年生のときに語学留学で滞在したアメリカ・ミシガン州での体験にあった。
「ホストファミリーはシニアのご夫婦で、決して裕福ではないんですが暮らしがとても豊かでした。たとえば、『今日は近くの湖でボートに乗ろう』と誘ってくれたり。彼らがバンライフをやりたいとずっと言っていて、その頃から車生活を意識するようになりました」。
右からお父さん、メイさん、同じく留学生の韓国人女性、そしてお母さん。
1年後に留学から帰ってきた後は、心にぽっかり穴が空いたような気分が続いたという。刺激的なドラマが起こらない日々から脱却するために、大学時代はヒッチハイクで全国を巡った。
印象的だったのは岐阜県と長野県にまたがる乗鞍岳にひとりで登ったこと。思い付きの行動だったため、足元はサンダル。下山する頃には足の指が紫色になっていたそうだ。
日本一標高が高い畳平バスターミナルの近くにある権現池。
「『女の子が一人でヒッチハイクって危なくないの?』と聞かれることもありますが、危ない目には一度も遭ったことがないし、むしろ素敵な出会いだらけです。助手席ではいつも相手の夢を聞いていました。
中には経営する会社が傾いたのを機に、食べてお酒を飲んで寝る生活に陥った社長さんがいて、『俺の夢は会社を立て直して数千万円の借金完済!』と語ってくれました」。
ヒッチハイクだから実現した出会いの数々。
やがて、大学在学中にバンライフも開始。当初はキャンピングカーをレンタルしていたが、アルバイトをして貯めたお金で念願のマイバンを中古で手に入れる。
「車種は日産キャラバンのE25。キャンピングカーに改造するのは、これかハイエースが多いですね。納車されてからは理想の住居にするために、DIYをゼロから勉強して、あちこち手を入れました」。
一般にキャンピングカーというとやたらとデカいイメージだが、街中の駐車場にはなかなか停められない。市販車両を改造するのが利便性としては優れているという。
「得意の語学力を活かせる貿易会社などへの就職も考えましたが、仲のいい大学のお偉いさんに言われた、『メイちゃんは旅をしながらフリーランスで楽しく生活していくんだと思ってた』というセリフに背中を押されて、バンライフの道を突き進もうと決めたんです」。
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