カギを握るのは、品のあるシャツ
ーーボードショーツにビーサンなんて、まだ夏休み気分ですか? 「いやいや、種カジ通常営業中。先日、仕事も兼ねてタイに行ってたから、旅の余韻は残ってますけど」。
ーーそうは言っても品があるんですよね〜。僕なんか先日、Tシャツ&ショーツでいたら妻から“早く着替えて出かけるわよ”って。むしろ、ガチのよそ行きのつもりだったのに。
「そこそこ! 基本的にショーツをはいたら半袖は着ない。休日はもちろん、リゾートなどでは特に」。
ーーそれで、このネイビーシャツ。 「そう。仕立てや素材まで気を配れればサイコーね。コレはフォーマルの定番ブロード素材を、ビッグシルエットにした一枚。素肌に着ると風が吹き抜けて気持ちいいんですよ」。
“ビッグシルエット”は、こう着流す
ーー紺×白でまとめた清涼感、ドレープに風をはらませた上下のサイズ感、どちらも絶妙ですね。 「バンドカラーのリネンシャツはショルダーがいい塩梅にドロップ。ジャケットライクに羽織っています。パンツも大好きなゆる〜いシルエットなので、リラックスできて快適。まさにさらっと着流すイメージです」。
ーーなるほど、トレンドな’90年代風ビッグシルエットも味わえて一石二鳥ですね。 「快適さと旬を両得できるってありがたいんです。それともうひとつ。リネンシャツ&白Tシャツ&コットンパンツと、使ってるアイテムがコンサバだから無理なく取り入れられるってのもポイントです」。
部屋着にならない、スウェット×イージーパンツ
スウェットにイージーパンツ。これ以上ないリラックススタイルだけれど、一歩間違えれば部屋着になってしまう危ういセットアップでもある。
今回の種さんも同様のアイテムを選んではいるけれど、まったく部屋着に見えない。そこには、無造作に見えていろいろ気をつけていることがあるのだとか。
例えばサイズ感。種さん曰く「普段身に付けているアイテムのハーフサイズアップくらい」がちょうどいいとか。これなら動いたときのドレープもいい感じだし、着こなしも立体的に見える。
素材使いも配慮したい点。トップスはスウェット生地に見えるけれど、実はベロア。しかもパンツはテック素材と見せかけてコットンポプリン。だからリラックスしているのに、見た目はどこか上品なのだ。
[PROFILE]たねいち あきら●東京・下町出身の都市と自然を縦横無尽に行き来する旅男。現在は、フリープランナーとしてさまざまなモノ・コトを仕掛ける業界のキーパーソンに。ファッションや旅、グルメなどのとっておき情報が投稿されるインスタグラムも要チェック!(
@taneichiakira)