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大人たちが余計なことをしない

去年の9月から海外出張を再開して、イタリアやフランスに行ってきたんですが、思った以上に、パンデミック以前に戻りたいという気運が強いことに驚いています。イタリアの友人も「国全体が保守的になっている」と話していましたし、アメリカについてもそういった声を耳にします。

でも日本は少なくとも「元に戻りたい」という感覚はなく、前向きな兆しを感じています。自由な発想でファッションを楽しむ若者が増えていますし、弊社の社員でも、2拠点生活などの新しいライフスタイルを実践する人が増えてきました。釣りやサーフィン、キャンプなども流行ではあるものの、ただお金を使うだけではなく、自然にアクセスして身体や精神にいい影響があるでしょう。

個人的には農業をやることが良いのではないかと考えています。ファッションも元を辿れば綿花や羊毛などの農業に行きつきます。地球の産物であるという視点を持ってさまざまな取り組みを行うことで、人々の意識が自ずと環境に配慮する方向に進むのではないかと。

このようなポジティブな兆しを確かなものにしていくために、U30世代が力を入れるべきことがあるかといえば、特にありません。何でも伸び伸びとやればいい。唯一、気をつけなければならないことは、“彼らを取り巻く大人たち”が余計なことを言わないこと。別に空気なんて読まなくていい。同調圧力からも距離を置きどうか自由に、伸びやかに日々を楽しんでください。

国府田 淳=文 You Ishii=写真 鈴木奈央=編集
記事提供=Forbes

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