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2023.06.27

ライフ

「給料への不満を漏らす部下」に、マネージャーはどう対応すべき?


「モヤモヤ り〜だぁ〜ず」とは……

本日の相談者:飲食業・40歳
「大手企業が賃上げを発表するなど、世の中が賃上げムードになっている中、わが社は賃上げに踏み切れていません。

若手からは賃金への不満が聞かれ、このままでは生活のために転職するかもしれない、との声も。仕事のやりがいを伝えるだけでは限界がきています。管理職として、どう対応すれば良いでしょうか」。
アドバイスしてくれるのは……

そわっち(曽和利光さん)
1971年生まれ。人材研究所代表取締役社長。リクルート、ライフネット生命保険、オープンハウスにて人事・採用部門の責任者を務めてきた、その道のプロフェッショナル。著書に『人事と採用のセオリー』(ソシム)、『日本のGPAトップ大学生たちはなぜ就活で楽勝できるのか?』(共著・星海社新書)ほか。 

約8割の企業が賃上げを予定

2023年始の記者会見で岸田首相は、「(今年の春闘において)インフレ率を超える賃上げの実現をお願いしたい」「企業収益が伸びても賃金が上がらなかった問題に終止符を打ち、賃金が毎年伸びる構造をつくる」と述べました。

それに応じてか、多くの企業が賃上げを行っているようです。東京商工リサーチの調査によると、全企業の8割の企業が賃上げを実施予定と回答しました。

また、賃上げ予定企業の約9割が報酬の2%~6%の範囲で賃上げを行い、また、支給方法は定期昇給が約8割でした。これらは企業規模による差もあまりありませんでした。


首相の呼びかけに応えて賃上げ?

以上のような状況を見ると、まるで岸田首相の呼びかけに企業が応えて「はい!わかりました!」と賃上げを行ったように見えます。

何らかの形で賃上げしていない会社は社員から「なぜ、うちはしないのか」と思われても仕方がないかもしれません。ただ、厳しい経済環境をサバイブしている経営者が、「首相が言ったから」といって賃上げするわけがありません。そこにはもっと理由があります。

経営者も社員の生活のことなどを考えることはもちろんあると思いますが(私も経営者として、社員が豊かになってほしいです)、「社員がどれくらいの生活費を必要としているか」だけで給料を考えることはありません。


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