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「デイト」 デザイナー エミリアーノ・パチ●1971年生まれ。イタリア・フィレンツェ出身。歴史と伝統あるフローレンスの美術大学で靴作りを学んだあとロンドンでキャリアをスタート。ポール・ スミスやエスカーダでもデザインを行う。デイトのシューズデザイナー。

「デイト」 デザイナー エミリアーノ・パチ●1971年生まれ。イタリア・フィレンツェ出身。歴史と伝統あるフローレンスの美術大学で靴作りを学んだあとロンドンでキャリアをスタート。ポール・ スミスやエスカーダでもデザインを行う。デイトのシューズデザイナー。


6カ月間、昼夜を問わず遮二無二靴作りを続けた結果、大きなご褒美が待っていた。2006年1月、フィレンツェで開催したピッティ・ウォモで大きな反響を呼び、3日間の展示で8000足以上のオーダーが入ったのだ。

3人がここまで頑張れたことには理由がある。

「ブランドとして進めていく中で突然、大事な仲間のひとりを事故で亡くしてしまったのです。当時はかなりショックでしたが、彼の遺志も汲み、3人全員が靴作りに対してさらに一生懸命取り組もうという気持ちになりました。

その気持ちがあったから頑張れました。これは今でも私たちの物作りに対する大きな原動力となっています」。

たった4人のガレージでの作業から始まり、少しずつ人も増え、会社としての規模が大きくなり、イタリアだけで展開していたマーケットもいつしか海外へと広がり、その拡大化は今なお進行中だ。

もちろん現状に満足はしていないという。なぜなら彼らには大きな夢があるから。

「私は普段歩いているとき、街ゆく人の足元を見て、どんな靴を履いているのか確認しているのですが、いずれ世界中でたくさんの人がデイトのスニーカーを履いている光景を見ることが夢です。

世界中に私たちの仲間が増えたらこんなにうれしいことはありません」とトマッソが語れば、エミリアーノも「これは近い将来必ず実現させます」と力強く語る。

取材を終えると、なんとふたりがデイトのスニーカーをプレゼントしてくれた。その場で履いてみると、驚くほどクッショニングも抜群でかなり柔軟。もちろん履きやすい。

何よりデザインがモダンなので履くだけでスタイリングが洗練される。

「これで今日から私たちの仲間ですね(笑)」。トマッソがそう言いながら、笑顔とサムズアップを見せる。仲間を大事にするデイトのスニーカーはどこか温かった。
トマッソ・サントーニの10問10答
Q1. 日本に来たときに必ずすることは?
味噌汁などの汁物を飲む。

Q2. 何時間睡眠?
6〜7時間。

Q3. いつか食べてみたい日本食は?
納豆。

Q4. 朝起きて必ずすることは?
コーヒーを飲む。

Q5. 一日が3時間増えたら何をしたい?
スポーツ。

Q6. ネットで思わずチェックするニュースは?
ACFフィオレンティーナ(サッカーチーム)の情報。

Q7. 今回の出張のお土産は?
子供のためのポケモンカード。

Q8. 健康のためにやっていることは?
ランチを軽めにする。

Q9. あなたにとってのヒーローは?
ネルソン・マンデラ、チェ・ゲバラ。

Q10. 子供の頃の夢は?
宇宙飛行士。


山本雄生=写真 オオサワ系=文

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