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2023.05.05

ライフ

「ブスは人一倍頑張れ」「女の子だもんね」完全アウトなセクハラ&パワハラ発言【若手座談会Vol.1】

右からゆうこさん(23歳)、S.Rさん(22歳)、赤羽さん(24歳)、タルトタタンさん(26歳)、tttさん(25歳)

左からゆうこさん(23歳)、S.Rさん(22歳)、赤羽さん(24歳)、タルトタタンさん(26歳)、tttさん(25歳)

特集「こんな上司はイヤだ!」若手社員のホンネ座談会とは……

新年度が始まって早1ヶ月。オーシャンズ世代ともなれば、新人教育を任されている人も多いのではないだろうか。

だがその対応、若者たちにどう思われているだろうか? コンプライアンスが厳しい現在、昔の感覚で接していると、即アウト!ってことにもなりかねない。

そこでどんな上司・先輩がセーフなのか、アウトなのか、男女5人の若手社員(新卒入社2〜3年目)に集まってもらい、緊急座談会を開催!

赤裸々な本音を6回に分けてお届けする。
出席したのは……

タルトタタンさん:26歳、女性。IT企業勤務を経て、公務員3年目。
ゆうこさん:23歳、女性。広告制作会社勤務。入社2年目。
S.Rさん:22歳、女性。音楽関連会社2年を経て、今年からメーカーに転職。
tttさん:25歳、男性。入社3年目・人事。
赤羽さん:24歳、男性。入社3年目・営業。

「ぶっちゃけ、それセクハラ・パワハラですから!」な上司・先輩の言動

――さて、今日は皆さんにお集まりいただきましたが、第1回のお題は「ぶっちゃけ、それセクハラ・パワハラですから!」な上司・先輩の言動です。



タルトタタン これはいっぱいあるなぁ。忘れられないのは「あ〜女の子だもんね」と言われたことですね。

一同 うわ〜。

タルトタタン 前職で部署異動の希望を出したときに、所属していた部署の方にすごい止められていたんですね。それを相談した役員の方に「過保護だなぁ。そんなの自由にさせたらいいのに。まぁでもそうだよね。女の子だから可愛がられているよね」みたいに言われて(笑)。

「うわっ」と思いつつも、私も「それアウトですよ」とはいえずに、モヤモヤして。

S.R 私も身に覚えがあります。前職の部署が女性2人しかいなかったので、なにかと「女の子だしね」って言われましたね。

タルトタタン 「女の子」なんですよね。もちろん実際にそういう面もあるのかもしれないけれど、言わないで欲しいですよね。

――それおいくつぐらいの方から言われるんですか?

タルトタタン 40代前半の方ですね。

――意外と若いですね……。



S.R 私は28歳ぐらいの方に言われた言葉で忘れられないのが、「ブスは人一倍頑張れ!」

一同 えぇーー!?

赤羽 そんなこと言われるんですか?

ttt これはひどいですよ!

S.R 音楽業界なので、仕事が終わるのが遅くて、終電を逃すことが多い職場だったんですね。で、始発待ちも兼ねて、よくご飯がてら飲みに行っていて。

入社して半年ぐらい経って、ようやく仕事も覚えてきた頃だったんですけど、そのお酒の席で「最近、頑張ってるよな」と言われて。「ありがとうございます」って返したら「まぁ、ブスは人一倍頑張れ!」って言われて。

「ブスだから私は頑張らなきゃいけないの?」って凹みました。

タルトタタン 自分の顔面見えてますか?って言ってやればいいのに!

S.R 仲がいいと思われていたのか、仲がいいなら言っていいと思われていたのか……。

ttt それって他の人も聞いていたの? 聞いて笑ったりしているの?

S.R そうなんですよ。だけどきっとみんないじりだと思っている

赤羽 そんなわけないだろ〜ってツッコミ待ちみたいな感じか。でも笑えないよね。

S.R 音楽業界って特殊な社会で、選りすぐりの陰キャが集まっているというか。コミュニケーション力がおかしい人が多かったんですよ。ただ、冗談だったとしても、一生忘れられないですよね。

赤羽 それはパワーワードすぎるけど、飲み会での発言は危ないと感じることが多いですね。

特に最初は男だけで飲んでいて、途中から女性が参加すると、男同士と同じテンションで下ネタとか話してしまう人がたまにいるんですよ。最初からそうだったら注意もできるんですが、酔っていて歯止めが効かなくなっている状態だと、なかなか注意しにくい。

下を向いて気まずい雰囲気を出すようにはしているけど……。

ttt もう飲み会の流れができちゃってると、なかなかね。

タルトタタン 私は上司にカラオケで、不倫で苦しむ曲を歌えって言われたことがあります。「これ歌えたら、なんでも売れるぞ」って(笑)。

――それは完全にアウトですね。

タルトタタン ですよね(苦笑)。



ゆうこ この流れで私のエピソードは激弱なんですけど……。これはパワハラで「勤怠ログ、修正しといて!」って言われたことがあって。

私、残業代込みのみなし残業制なんですけど、新入社員は残業できる時間が少ないんですね。

で、たまたま忙しい月があったときに、突然上司から「今月結構残業してるね」と連絡が来たので、「新規のプロジェクトがあって……」と抱えている仕事の説明をしたのに、「オーバーしちゃうと、俺が人事と面談とかしなくちゃいけなくて面倒くさいんだよね。だから休憩時間増やすか、勤務時間減らすかで修正しておいてもらえる?」って言われて。

――これは労働時間の改ざんでアウトなのでは……。

タルトタタン 私も前職はみなし残業制だったのですが、「出張に行く時の新幹線の中でずっと仕事しているわけないよね」って訂正を求められたことがあります。

ゆうこ あるあるですよね。ただ、例えば「俺も管理不足だったから来月気をつけようね」みたいな話だったら、納得できる。

それがこれから気をつけようもない月末の差し迫ったときに言われても、私の時間は戻ってこないじゃないですか。「これが社会かぁ、私が頑張った意味ってなんだろう」って家でちょっと泣きました。

タルトタタン わかります。私たちも彼らの事情は理解しているんです。だけど、部下なのに疑いのスタンスから入られるのが嫌なんです。

仕事でアウトプットできていないという未熟さへの反省はもちろん持っているからこそ、「まずは状況を聞けよ」って思います。

一同 本当にそれです!


今回、参加者から多く聞かれたのが、「冗談だったと思っているかもしれないけど……」という言葉。オーシャンズ世代は冗談だと思って発する言葉にこそ、気をつけるべきかもしれない。

さて次回は、明日公開! 新卒入社2〜3年目とオーシャンズ世代の「ジェネレーションギャップ」について語ってもらう。

林田順子=取材・文 新澤 遥=写真

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