▶︎すべての写真を見る 足元を飾るアイテムであるスニーカーにこだわりを持つ人は多いだろう。世に溢れるスニーカーメーカーの中でも「コンバース」は我々の定番中の定番である。
なかでも世界中で愛されているコンバースの「オールスター」の中には「CT70」というモデルがある。
国内では入手が難しいことから稀少性が高く、デザインも細部が異なるため、スニーカーファンなら押さえておきたい一品だ。
そこで今回は、コンバースの「CT70」について紹介する。
コンバース「CT70」とは?
CT70
コンバースの「CT70」とは、「Chuck Taylor’70」の略であり、主に1960年代から1970年代に作られていたオールスターの復刻版モデルのことだ。
現行のオールスターと同様にシンプルなデザインであるが、CT70はよりボリューム感のあるシルエットや現行品とのさまざまな仕様違いによる特別感で人気がある。
オールスターの歴史を少し遡ると、バスケットのスタープレーヤーだった「チャールズ・H・テイラー」がオールスターを愛用しており、コンバースのアドバイザーとして改良に貢献。
当時はヒールパッチにもチャックテイラーの文字が記載されていた。
しかし、1970年代後半にオールスターのヒールパッチは一新され、「Chuck Taylor」の文字は消えてしまった。このことから、それまでに作られたモデルを「チャックテイラー」と呼ぶ。
現在では「ヴィンテージオールスター」とも呼ばれており、今に続くオールスターの原型でもある。そして、現在では当時のデザインを細部まで再現した復刻版が「CT70」として発売されている(日本での正規販売はされていない)。
当時のデザインに現在の技術を取り入れ、品質が向上していることから、コンバースの中でも特に人気が高いモデルとなっている。
CT70とオールスターの違い
コンバースのオールスターの歴史は長い。ブランドを代表するこのスニーカーは、1917年に誕生しており、100年以上も世界中で愛されている。
オールスター 100
2017年に100周年を迎え、スペックを一新した「オールスター 100」が登場するなど、今までに何度もモデルチェンジ・バージョンアップを繰り返している。
CT70と現行のオールスターを見分けるポイントはいくつかある。その代表的なものは、先程触れた「ヒールラベル」だ。
CT70は黒色ラベルが多く「Chuck Taylor」の文字が入っている。現行オールスターのモデルは基本的に白色であり「Chuck Taylor」の文字はない。
・CT70のヒールラベル CT70のヒールラベル
・オールスターのヒールラベル オールスターのヒールラベル
ほかにも、素材やシルエットにも違いがある。詳しくは後述するが、CT70のほうがオールスターよりもひと回りほど大きく、同じサイズでもボリューム感・存在感がある。
インソールが厚く頑丈で歩きやすい作りであることから、履き心地が良く、足が疲れにくい点も特徴だ。アウトソールも丈夫であるため、底が減りにくく耐久性も良い。
また、オールスターとの最大の違いは「入手難易度の高さ」である。
CT70は日本では正規販売がされていない。国内では稀少価値が高く、オークションサイトでは最低価格1万円から始まることも多いレアな逸品だ。
コンバース「CT70」の魅力
稀少価値が高い
CT70はその稀少性の高さから人気を集めている。CT70は日本で発売されていないため、コンバースの中でも手に入りにくいモデルである。扱っている店舗や通販サイトは極端に少なく、販売価格が高騰していることも珍しくない。
スニーカーを収集している人や珍しいもの好きな人、ほかの人とファッションを被りたくない人にとっては、要チェックなアイテムのひとつである。
履き心地の良さ
CT70は履き心地が良い点も大きな魅力である。もともとコンバースの元祖オールスター(チャックテイラー)はバスケットシューズであり、スポーツに適応したスニーカーなのだ。
CT70は当時のモデルを忠実に再現し、さらに現代の技術も合わさっていることから、高い品質を実現している。具体的にはインソールが厚いため、クッション性が高くソフトな履き心地だ。そのため長時間履いても疲れにくい。
シルエット
CT70はシューズ全体のシルエットも現行のオールスターと少し違っている。
CT70は、つま先のラバーの面積が現行のオールスターよりも小さく、ボリュームは少し大きいながら同じサイズでもスッキリとした見た目に仕上がっている。
この洗練されたシルエットによって、CT70はよりスタイリッシュな印象を与えている。
素材の違い
スニーカーの素材は、その印象を決める大きな要因。
オールスターのつま先・アウトソール外周のラバー素材は、白さが際立っているものの、CT70は若干黄色味がかったオフホワイトであり、復刻版モデルならではのヴィンテージ感が漂う。
さらに細かい点で言えば、つま先のラバーには光沢があり汚れが付着しにくい素材を使用しているのも魅力のひとつだ。
ほかにも、オールスターのハトメ(シューレースを通す穴)にはマットな質感のアルミが使われているが、CT70は光沢感が際立っている。
小さな点かもしれないが、このような細部の違いによりシューズ全体の印象を大きく変えているのだ。
ヒールラベルの三ツ星トレードマーク
冒頭で触れた通り、CT70のヒールラベルの仕様はオールスターと異なり「Chuck Taylor」の文字が記載されている。
CT70のヒールラベルには3つの星があり、オールスターとの差別化を図りつつ、復刻版モデルである特別感も有する。
この三ツ星のヒールラベルは、CT70とオールスターを見分ける大きな特徴であり、トレードマークといえるだろう。
CT70はどこで購入できる?
CT70は基本的に国内の正規販売店では購入できない。
国内でCT70を入手するためには、海外ブランドを扱うECサイトであるBUYMAや、Amazonなどを利用する必要がある。
さまざまの海外の通販サイトなどでも購入できるものの、人気の高さから偽物が出品されていることもあるため、信頼できるショップや出品者から購入するのがおすすめだ。
また、海外サイトを利用する際は送料が高額になるケースも少なくない。国内よりも商品の価格が安い場合でも、送料により負担が増すケースもあるため注意が必要だ。
人気のCT70はさまざまなコラボモデルも展開!
CT70はさまざまな世界的なアーティストやデザイナーとコラボしてきた経歴があり、どれも人気モデルとなっている。
・CT70 ✕ Keith HaringこちらのCT70は、愉快にダンスをしているイラストでお馴染みのストリートアートの先駆者「キース・へリング(Keith Haring)」とコラボモデル。
白色のベースにイラストやシューレースは黒色のモノトーンなデザインで、シンプルゆえに一層強い存在感を放つ。
・CONVERSE × KIM JONES(Chuck 70 Utility Wave Hi x Kim Jones) イギリスの著名なファッションデザイナーのキム・ジョーンズとコラボしたCT70。
このモデルの最大の特徴は、ミッドソールが波状にデザインされている点であり、CT70のデザインを活かしつつ唯一無二の存在感を放っている。
シュータンには「KIM JONES」のロゴが加わっている。
まとめ
数あるオールスターのラインナップの中でもヴィンテージ感があり、高品質なモデルである「CT70」は、根強いファンが多く世界的に愛されている。
残念ながら日本では簡単には入手できないが、だからこそ気になる名作と言って間違いはないのだ。