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④ 中国発アパレルブランド「SHEIN」大躍進!



ファッション業界で今年最も注目を集めたのは、中国発のインターネット通販、「SHEIN(シーイン)」の大躍進だろう。1着数百円台からという破格の安さで若者を惹きつけ、東京や大阪にオープンしたリアル店舗には、長蛇の列ができた。

「SHEINはアメリカでの上場を計画していましたが、中国政府の横槍が入って延期になったようです。今後どうなるのかなという興味があります。

こんなに人気が出るとは誰も予測していなかったと思いますが、コロナ禍でガラリと環境が変わったときに売れる本質的な強さを持っていたということ。人を惹きつける魅力を磨いていたんだろうなと思います」。

OCEANS Webでは近々、「SHEINは大人の男にも似合うのか」というテーマの検証記事を公開予定。こちらもお見逃しなく。


⑤ ウクライナ侵攻、プーチン大統領の行く末は?

Forbes JAPAN 2022年7月号より

Forbes JAPAN 2022年7月号より


今年2月、ロシアがウクライナへ軍事侵攻を開始。国連安保理常任理事国による暴挙は世界を震撼させた。国際的な批難を浴びながらも、攻撃の手を緩めないウラジーミル・プーチン大統領について、藤吉さんは「今回の件で馬脚をあらわした」と指摘する。

「彼はソ連国家保安委員会(KGB)のエリート工作員でした。秘密工作活動をして、計画を遂行する能力は高いんです。例えば、暗殺するときは必ず暗殺しなければならない。絶対ミスは許されないのです。

そういう人が国を治めるとはどういうことなんだろうと思っていたら、案の定ずっと独裁ですよね。彼のような人は今後、どういう人生を歩むんだろうと気になりますし、来年以降も注視して行きたいと思っています」。


⑥ 出島組織サミット開催! 藤吉さんが提起する「ホラドリブン」とは?

Forbes JAPAN 2022年6月号より

Forbes JAPAN 2022年6月号より


今年11月、長崎市の出島に企業のオープンイノベーションを担う部門、通称「出島組織」が集合し、「出島組織サミット」が開かれた。世界から30社の出島組織が参加し、知恵の交易を行ったといわれている。

「出島は単に江戸時代の開放区、特別区と思われていますが、実は東南アジアには出島とそっくりの扇形の港が作られていて、全部連携していたんですよね。情報から物流まで。

それを現代のビジネス界に持ち込むというのは、『すでにいろいろな会社が出島組織を作っているのなら、それぞれ結びついて、新しいことをやりましょう』ということなんです」。

藤吉さんは出島サミットに参加して、新概念を聞いたという。

「よくビジネスで『データドリブン』と言うじゃないですか。今回出島サミットで聞いたのは、“ホラドリブン”という言葉。すべてはホラから始まる。いかに大風呂敷を広げるかが大事なんじゃないかなと。

例えば、ソフトバンクの孫 正義氏が、最初に『1兆円企業になる』と言いましたが、まさかそうなるとは誰も思っていなかった。でもそのぐらい言う人じゃないと、人も情報も集まってこない。

経営者やリーダーは、良い意味で大ホラ吹きじゃないとダメなんだなと思ったんですよね。人が傷つかないホラを吹かないと。几帳面すぎる人ばかりだと、世の中面白くならないですよ。だからこそ、“ホラドリブン”を広めていきたいと考えています」。


藤吉さんの独自の視点から見た今年のニュース。後編では2022年にこの世を去った重要人物から、この1年を振り返ろう。

林 俊成=文

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