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2022.12.19

ファッション

プロご指名「40代の本命デニム」。プリーツ入りデニムでキメるアメトラスタイル


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プロご指名の本命デニム●「デニムが欲しい」と思い立ったとき、頭に思い浮かぶブランドはかなり限られちゃいまいか? 超王道もいいけど、たまには趣を変えたい。そんな気分のときに真似たいプロの選択肢。

エリートの子息であるアイビーリーガーたちはブルーカラーの代名詞であるデニムをはくことはなく、格式を重んじるスタイルを愛する大人たちも「デニムは邪道」と目してきた。

当然、アメトラがトレードマークのビームス プラスの鈴木太二さんも諸先輩方からその教えを受けてきたひとり。ただ、それでも鈴木さんはデニムを手にした。一体、なぜ?

鈴木太二●アメトラをこよなく愛するビームス プラス 有楽町のショップマネージャー。32歳でビームスに入社し、ビームス プラスに配属。先輩から骨の髄まで教え込まれたアメトラのイロハを背景に、独自のアプローチで表現するネオアメトラをアップするインスタは多くの大人たちからも好評。

鈴木太二●アメトラをこよなく愛するビームス プラス 有楽町のショップマネージャー。32歳でビームスに入社し、ビームス プラスに配属。先輩から骨の髄まで教え込まれたアメトラのイロハを背景に、独自のアプローチで表現するネオアメトラをアップするインスタは多くの大人たちからも好評。

アイビーとデニムは交わりにくい?

釈迦に説法かもしれないが、ここでひとつアイビーのおさらいを。

アイビーとは、アメリカ東部のアメリカンフットボールリーグに所属する8つの名門私立大学(ブラウン、コロンビア、コーネル、ダートマス、ハーバード、ペンシルバニア、プリンストン、イェール)の学生たちが日頃から慣れ親しんでいた1950〜’60年代のスタイルを指す。

一方、同時代のアメリカには世の中へ疑問を投げかける若者たちで溢れ、彼らは総じてデニムを着用した。アイビーリーガーたちの多くは、そんな彼らの象徴的アイテムであるデニムを「自分たちにはふさわしくない」と考え、チノパンを選んだとか。

背景を知れば、アイビーとデニムは交わりにくいというのが一般論。だた、鈴木さんの場合は少々異なる。



「確かにアメトラは、今の自分を表現する最高の手立てです。だからといって、デニムを全くはかないかといったらそうではない。若い頃はアメカジ全盛世代で、リーバイス、リー、ラングラーなどは流行の最先端だったし、ヴィンテージに没頭した時期もありました」。

中でも、特に愛したのは……。

「もちろんリーバイスです。高校時代に、アメ横のヤヨイさんで初めてアメリカのデニムを買いました。そうこうしているうちにヴィンテージの復刻シリーズも出始め、もういろいろ手を出してきましたね」。



ライフスタイルの変化で変わった視点

ビームスに入社してビームス プラスへ配属になると、当然のごとくアメトラにどっぷり。これがひとつのターニングポイントになった。



「入社前まで、アメトラに関しては本でしか情報を得られなかったので、諸先輩方の教えは非常にためになりました。その教えのひとつに『デニムは本流から外れた邪道だ』というものがあったんです」。

ただ、それでもデニムといい関係を築けたのは、周りの環境が影響したとも。

「ビームス プラスは我流を突き詰める人たちが多いですし、そもそも日本のメンズファッションはアメカジの影響を強く受けています。必然的にデニムとアメトラをミックスする方々の背中を眺めることも多かったので、やはり自然の成り行きでデニムは手に取りますよね」。

ただ、ここ最近は年齢、ライフスタイルの変化などに伴い選びの視点が徐々に変わってきているという。



「昔は“綿100”以外は視界に入らなかったり、アメリカ製にこだわったりしていた時期もありました。今でも理想的なのはヴィンテージデニムです。とはいえ、もう40歳も半ばですし、子供と遊び行くのにわざわざ’50年代の501XXをはくかといったら……(笑)。

今はデニムを選ぶ基準もデイリーなもの、楽なもの、丈夫なものへと変わりつつあります」。


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