▶︎すべての画像を見る 「俺流!Supreme」とは…… シュプリーム(Supreme)の魅力のひとつに「多彩なコラボレーション」が挙げられる。特にアートの分野では巨匠から気鋭まで、とにかくバラエティ豊か。
そこに魅了されたのが、アーティスト・イラストレーターとして最前線で活躍するFACEさん。彼のコレクションから、深淵なるシュプリーム×アートの世界を覗いてみよう。
FACE●2014年よりアーティスト/イラストレーターとして活動をスタート。広告、雑誌などのメディアを中心に国内外で活躍し、多くのブランドやショップに作品を提供。2020年には久々の個展を開催し多くの反響を呼んだ。シュプリーム愛好家として知られ、アート関連のアイテムを多数所有。
シュプリームが発信する「アート」の世界
FACEさんがファッションに興味を持ち出したキッカケは、同年代のそれとはいささかアプローチが異なる。
「若い頃から絵は描いていましたし、アートにも関心を持っていました。シュプリームについても、アートに関するTシャツなどにすごく興味があったんです。ブランドの格好良さや流行というより、絵を描く行為や作品に対するリスペクトがあったというか」。
特にFACEさんが影響を受けたのは、’90年代初頭に頭角を現し、数々のブランドとも協業する現代アーティスト、カウズだ。
「彼の作品にグラフィティの可能性を見ました。もう熱狂しましたね。グラフィティって文字のイメージが強かったのですが、彼はキャラクターを描いていた。有名なところでは、目に×印を描いたキャラクターですよね。
シュプリームも彼とのコラボアイテムは数多くあって、発表されるたびに反応しちゃいますね。とりあえず持っておきたい! という感覚で(笑)」。
他ブランドもアートにフォーカスしたアイテムは少なくない。それでもなお、FACEさんがシュプリームに熱狂するのは、そこに“意外性”があるからだ。
「こんな人とコラボできるの!? っていうケースが多いですよね。クリストファー・ウールはいい例です。彼とコラボしているブランドなんて、ほとんど見たことがないですよ。
しかも、自分の作品をそのままに落とし込めるTシャツとかならまだしも、これなんてパンツですからね。アーティストは嫌がりそうなもんですが、やはりシュプリームだからこそできることなんでしょう」。
しかも、御大とのコラボが出たかと思いきや、気鋭の若手や無名のアーティストとも共闘する。それが後に世間からも注目を集める存在に育っていくのだから、その先見性には恐れ入る。
「彼らとなぜ繋がるかは不明ですが、そういう人たちを引き寄せる引力がシュプリームにはあるのでしょう。『シュプリームだったらコラボしてもいいよ』っていう感覚があるんだと思います」。
そんなシュプリームに、FACEさんも若い頃から影響を受けてきた。
「昔からシュプリームがチョイスするアーティストの影響は相当受けていると思います。当時はネット環境が充実していなかったので、とにかくシュプリームの関連資料を貪るように読みました。
僕は文字をあまり読む方ではないのですが、シュプリームに関しては一語一句逃さず読みましたね。個人的に注目しているアーティストのこともたまに書かれていて、それを手がかりに独自に調べては彼らの作品を掘りおこしていました」。
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