▶︎すべての画像を見る 「俺流!Supreme」とは…… シュプリームのコレクションは、常にツイストを利かせたウェアがズラリと勢揃いする故、つい毎シーズン見入ってしまう。
そんな中でも、キーンの西方拓己さんが注目するのがシュプリームの小物たち。実はその魅力は思っている以上に底知れないようで……。
西方拓己●トミーヒルフィガーのPRとして長きにわたり活躍後、転職。現在は、アウトドアフットウェアブランドのキーンに在籍し、主にマーケティングを担当する。アウトドアとサッカーをこよなく愛する二児の父。
予期せぬストリートとの出会い
「2000年代初頭の表参道はスナップ隊でいっぱいでしたよね。『フルーツ』や『チューン』といったスナップ本が若者たちから支持を得ていましたし。掲載される子は個性的な子ばかりで、ひとつの市民権を得ていたと思います。
古着やリメイクものが必須アイテムで、だからこそ“超”がつくほど有名なシュプリームには目がいきませんでした(笑)。
友人の買い物に付き合って代官山のショップへ行ったのが最初。スタッフさんの格好良さには惹かれましたけど、それでも前のめりにはならなかったんです」。
考えが変わったのはアパレル会社へ入社後、PRとして働き出してから。しかも、率先してというよりは、必要に駆られてというのが正直なところである。
「PRとしてトミー ヒルフィガーのヤングライン『トミー』をメインで担当するようになったんです。このブランドはストリートカルチャーの影響も受けていたので、やはりその背景は知っておかなければいけません。
当時、ラルフ ローレンの白Tがシーンで流行っていて、特にBボーイがよく着ていました。彼らと差別化を図るために、シュプリームの白Tを手に取ったのが僕のシュプリームデビューだったと思います」。
周りの影響や自身の置かれている状況もあり、徐々にストリートファッションへの関心を強めていった西方さん。とはいえ、いきなり大胆に舵を切れるわけではなかった。そんなとき、とあるスタイリストの着こなしが目に留まる。
「当時の自分の嗜好性はモードやアメカジが軸だったのですが、よく服を借りに来てくれていたスタイリストさんが、誌面でシュプリームのキャップを取り入れた着こなしをされていたんですよ。それがすごく格好良くて。
それ以降、ウェアは着ていないけどキャップはシュプリーム、というスタイルにハマっていましたね」。
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