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斎藤佑樹が感じている「夢」と「目標」の違い

斎藤さんの話の中で出てくる「夢」と「目標」という言葉。このふたつの違いを、彼はこう語る。



夢は、漠然としていて、叶えられるか叶えられないか分からないもの。目標は頑張れば手が届くものという認識があります。

以前、大輔さんがインタビューで『目標と夢は違う。夢は叶えられないかもしれないが目標は叶えられる』と答えていました。本当にその通りだと思います」。

どんな問いにも真摯に向き合い、丁寧に答える姿。こうした真っ直ぐな姿勢こそ、斎藤さんが多くの人から愛され続ける所以だろう。では今、彼はどんな夢、そして目標を抱いているのだろうか?



夢でも目標でもありますが、野球場を作ること。何もない土地にダイヤモンドの線を引いたら、もうそこは野球場になりますよね。それだったら、誰でもすぐにできます。

でも、僕が作りたい野球場は、少年野球の全国大会が開催できる聖地と呼ばれるような場所。子供たちがそこを目指して一所懸命に野球と向き合えるような場所を作りたいと思っています」。

古巣である北海道日本ハムファイターズの新球場建設の過程を間近に見ることができた経験も、夢を膨らませるきっかけとなったようだ。



「ファイターズの新球場は理想的だと思います。確実に世界一の野球場といえますね。グラウンドと観客席の距離が近いですし、選手目線で野球を楽しめる。関係者の話を聞いて僕自身、すごく勉強になりました。

まだ妄想ですけど、野球場に美術館が併設されてもいいなと思っています。野球の応援ですごく盛り上がったあとに、美術館に行き、心を落ち着かせて帰宅する。ふたつ同時に楽しめたら、素敵な1日になると思うんですよね」。



北海道日本ハムファイターズは、来たる9月24日からのホームゲーム5連戦を「FINAL GAMES 2022」と題し、さまざまな催し物を用意。その一環として斎藤さんの写真展を開催している。

彼の野球への思いが込められた写真を、ぜひその目に焼き付けてほしい。


次回は、斎藤さんが次なる夢へと向かう手段として選んだ写真についてインタビュー。ボールを置き、カメラを手に取るまでの経緯から、写真家としての目標を抱くまでを赤裸々に語っていただく。

佐藤ゆたか=写真 菊地 亮=取材・文

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