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映画の世界に入り込める「モハベサンド」

ラングラーアンリミテッド モハベエディション(2016年)

ラングラーアンリミテッド モハベエディション(2016年)


上述のハイドロブルーしかり、オリーブグリーンばかりがミリタリーカラーじゃない。ベージュもやっぱり外せないだろう。

けれど単なるベージュじゃ味がない。そこでラングラーアンリミテッドに用意されたのが“砂漠カラー”。

映画『バグダットカフェ』で、寂れたカフェがあったモハベ砂漠。カリフォルニア、ユタ、ネバダ、アリゾナにまたがるこの砂漠に舞う、乾いた砂をイメージした特別色「モハベサンド」を纏った限定車が「ラングラーアンリミテッド モハベエディション」だ。



モハベ砂漠にはエドワーズ空軍基地があり、同砂漠を突っ切るルート66を同車が爆走していても何の違和感もないだろう。

ジープらしく星条旗のデカールが左右に備わるのだが、鮮やかな星条旗ではなく、砂漠っぽい配色なのもこの限定車の特徴のひとつ。

しかも「進行方向に星が来るようにする」という考えに基づき、右側に貼られた星条旗の星は、本来の左上ではなく右上に配置されている。そんなギミックも楽しいモデルだ。


現行型でもやっぱり大人気の「サージグリーン」

ラングラーアンリミテッド 75th アニバーサリーエディション(2016年発売)

ラングラーアンリミテッド 75th アニバーサリーエディション(2016年発売)


やっぱりジープには、オリーブカラーがよく似合う。2020年に販売された現行型の特別仕様車の名は、そのものズバリ「ラングラーアンリミテッド サージグリーン」。

300台限定で販売されたがもちろん完売している。

そのチャンスを逃した!と悔しがる前に、実は旧型にもあった「サージグリーン」の特別仕様車を探してみよう。

2016年に販売された「ラングラーアンリミテッド 75th アニバーサリーエディション」がそれで、サージグリーンのボディ色が120台限定で販売されていた。



ジープブランド生誕75周年を記念したモデルで、フロントシートには誕生年の「1941」が刻まれている。またフロントのエンブレムには、サージグリーンに似合うブロンズカラーがアクセントとして用いられた。

第二次世界大戦中にヨーロッパ大陸を駆け抜けていた同車の先祖「ウイリスMB」を彷彿させるボディカラーだけに今でも人気は衰えておらず、見つけたら即買いが正解だ。


“あえて”を選びたい個性派へ「エクストリームパープル」

アンリミテッド・アルティテュード(2018年発売)

アンリミテッド・アルティテュード(2018年発売)


ミリタリーとか都会派とか、そういうんじゃなくて、とにかく他人と違うラングラーが欲しいんだよ、なら特別色「エクストリームパープル」はどうだろう。

エクストリームパープルの「エクストリーム」は、エクストリームスポーツが由来。ミリタリーイメージの強いジープブランドだけど、道を選ばず進む冒険心は、エクストリームスポーツとも親和性がある。

実際、2000年代のラングラー(TJ型)には「エクストリームスポーツ」という特別仕様車が販売されたこともあるし、現在も末弟にあたるレネゲードはエクストリームスポーツからインスピレーションを得たディテールがインテリアにちりばめられているほどだ。

アンリミテッド バックカントリーエディション(2016年)

アンリミテッド バックカントリーエディション(2016年)


そんなジープブランドの新たな魅力を引き出す「エクストリームパープル」だが、実は2度登場している。

ひとつは2016年に限定80台で販売された「バックカントリーエディション」、もう一つは、一番上のグラナイトクリスタルメタリックと同じ最後の特別仕様車「アルティテュード」。

鮮烈なパープルは、過酷な環境を走破するラングラーの中でも、よりエクストリームなスタイルのラングラーと言って良いだろう。

籠島康弘=文

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