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⑤『ブルーピリオド』最新刊12巻、計2352ページ
予想読了時間9時間48分

『ブルーピリオド』山口つばさ著、アフタヌーンコミックス(講談社)

『ブルーピリオド』山口つばさ著、アフタヌーンコミックス(講談社)


月刊アフタヌーンにて2017年から連載中の『ブルーピリオド』。2020年のマンガ大賞1位を受賞し、コミックの累計発行部数は450万部(2022年6月現在)を突破。2021年にはアニメ化もスタートした。ファンを公言する著名人も多く、人気・知名度共に急上昇中の注目作だ。

勉強も人付き合いも卒なくこなせる効率重視の高校2年生、矢口八虎(やぐちやとら)が、ある一枚の絵画に出会ったことで東京芸術大学への入学を決意する、アート系青春群像劇である。

作者の山口さんは実際に東京芸大を卒業しており、本人の実体験を元にしたリアリティのある設定や描写は魅力的かつ説得力に溢れる。

登場人物たちの内面を通し、誰しもが抱えているような悩みや葛藤について丁寧に描き出すストーリーや構成は、読む者の心に深く響き、時に大きな影響を与える。

それを裏付ける絶好のエピソードもある。

人気お笑い芸人・麒麟の川島明さんがマネージャーに『ブルーピリオド』をオススメしたところ、マネージャーはあまりにも大きな感銘を受けて一念発起し、猛勉強を開始。遂には吉本興業を退社して東京藝術大学を受験し、見事に合格したというのだ。

まさにリアル・ブルーピリオド。きっと誰もが何か感じ入るものはあるはずだ。


なにも旅行や遠出ばかりが正義ではない。お盆というせっかくの機会を最大限に活かし、「マンガ」という日本の誇る素晴らしいカルチャーにどっぷりと溺れよう!

原嶋鉄人=文

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