お盆は家でマッタリ派のみなさんにご提案。このまとまった時間を有効利用し、世間を騒がせている注目マンガを一気読みしてみてはどうかしら?
今回は、最終回を迎えたばかりの話題作や、ついに最終章に突入した超大作など、”旬”の作品を厳選。独自の算出方法でまとめた「予想読了時間」とともにオススメしよう。
※予想読了時間は1分あたり4ページ換算で算出。一部例外あり。 ①『ゴールデンカムイ』全31巻、計6316ページ
予想読了時間=26時間19分
『ゴールデンカムイ』野田サトル著、ヤングジャンプコミックス(集英社)
つい先月、最終31巻の発売をもって壮大な物語に幕を閉じた『ゴールデンカムイ』。舞台は明治末期の北海道。アイヌ民族が残した金塊を追う男たちによる、友情あり、戦いあり、裏切りあり、グルメありのサバイバルバトルマンガである。
登場人物のほとんどが一癖も二癖もある変態という謎設定が妙に可笑しく、それでいて愛しく思えてしまうのも人気の理由だ。
作中では幕末に活躍した新選組の鬼副長・土方歳三が生きていたという設定を採用。土方は物語に深く関わるキーマンで、盟友・永倉新八とともに大暴れするなど、歴史好きには胸アツな展開となっている。
また、アイヌ民族の歴史や食事なども詳しく描かれていて知識欲も満たしてくれるし、予測不能でスリリングな展開には目が釘付けになること請け合い。
雪深い北の大地で繰り広げられるお宝争奪戦。暑さを忘れて没頭しよう。
②『ザ・ファブル』全22巻 +『ザ・ファブル The second contact』最新刊4巻、計5303ページ
予想読了時間=22時間6分
『ザ・ファブル』南勝久著、ヤングマガジンコミックス(講談社)
結局、男はハードボイルドが大好き。今は『ザ・ファブル』に首ったけの人も多いだろう。現在、ストーリーは第二部に突入し、さらに絶好調の本格アクション・コメディマンガである。
主人公の佐藤明(アキラ:偽名)は誰でも「6秒以内に誰でも殺せる」という超凄腕の殺し屋。裏社会では「寓話(ファブル)」という異名のみが知られる都市伝説的な存在だが、ひょんなことがキッカケで、大阪で1年間一般人として「殺し厳禁」の潜伏生活を送るハメになる。
同じ組織に属する相棒の女、佐藤洋子(ヨウコ:偽名)と共に、偽りの兄妹として大阪のヤクザ「真黒(まぐろ)組」の世話になるものの、慣れない一般人としての暮らしを送る中で、数々のトラブルに巻き込まれていく。
超天才的な戦闘スキルをもつアキラだが、異常なほどの猫舌を持っていたり、3流芸人・ジャッカル富岡のギャグを見るたびに大爆笑したりするなど、意外に隙が多いところも大きな魅力。
他にも、真黒組の血気盛んな組員たちや、アキラが就職するデザイン会社の同僚、組織の殺し屋たちなど、クセ強な登場人物たちと繰り広げる緊迫のアクションやシュールなやりとりは見所が多く、ストーリー全体の緊張と緩和につい引き込まれてしまう。
岡田准一さん主演で実写化された映画シリーズも大ヒットを記録。ファブルの人気は今後さらに高まっていくことだろう。
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