夏といえば海。今年こそ家族でマリンレジャーに出掛けるぞッ!……と、胸を踊らせている人も多いことだろう。
しかし、忘れてはいけない。海をナメると必ず痛い目に遭うということを。
そこで今回は、水難学会の理事で、東京海洋大学准教授の田村祐司先生にインタビュー。
「万が一に備えて覚えておきたい海での心得」について話を聞いた。
① 海で特に危険な場所「離岸流」について知る
まずは、危険な海の見分け方について。
「海岸では、離岸流(りがんりゅう)が発生する場所が特に危険です。しかし、離岸流という名前は知っていても、発生する場所を正確に把握できる人はあまりいません。ただし、ある程度の予測はできるので、そういうところには絶対に近づかないようにしましょう」(田村祐司 東京海洋大学准教授。以下「」はすべて)。
凹凸地形の海岸線の離岸流の流れ(海上保安部 海洋情報部より引用)
例えば、離岸流が発生しやすいポイントは……
・「突堤(堤防)部分」
浜に寄せた波が、堤防に沿って沖に帰る際に生じる。堤防・防波堤付近では遊泳しないこと!
・「凹凸地形の海岸線」
奥まっている部分に波が入り込み、突き出ている部分に沿って沖へと流れる。人目にはわかりづらい場合も多いので、事前の情報確認を。
「とはいえ、その土地に不慣れな人がいきなり見ても判断が難しいので、基本的に遊泳許可のあるエリアや安全管理がされている場所以外では入水しないようにしましょう。
また、離岸流のほかにもうひとつ押さえてほしいのは、『オフショア』という沖に向かう風です。この風は、特に午後になると吹き始めてきますので、この風によって無意識に沖へ流される可能性があることも覚えておきましょう」。
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