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食生活の改善で “うつ”の芽を摘む!

「そもそも、現代人は食べ過ぎで内臓が常にフル稼働。だから、常に身体が休まらず、疲弊している状態です。

本来、人間の身体は、オートファジーシステムという老廃物を自ら消し去る機能を持っているのですが、疲弊しているとその機能がうまく働かず、処理しきれなかった老廃物がどんどん蓄積していきます。

この老廃物の蓄積こそ、心身に影響を及ぼす元凶であり、うつ病のモトとも言えます」。

その老廃物の蓄積を防ぎ、本来の身体の機能を十分に働かせる最も効果的な方法は、「小食」だそう。

韓国では、胃腸を休ませることで体を整えるという健康法が古くから伝わっており、今も多くの人が実践している。



穀物や豆類、野菜などを生のまま粉にした「禅食」は、韓国では身体を整える定番中の定番。

その名のとおり、禅僧が断食修行する際に使用するもので、水や牛乳、豆乳などに溶いて飲む。栄養素が高く、内臓への負担が少ないのが特徴だ。

一日一食をこれに置き換えることで、内臓を休ませることができる。韓国ではスーパーなどで購入できるほど一般的なもので、日本でも韓国食材店などで購入することが可能だ。

「また、内臓に負担がかかるような、味が濃い、油っぽい、香辛料が強いものは避けたほうが良いですね」。

ちなみに、一般的な食材のなかにも男性ホルモンの分泌を促したり、男性の身体機能を助けるものがあるという。



みかんは、男性ホルモンの分泌を促進する栄養素・亜鉛が豊富。トマトは、油と一緒に加熱して食べると、男性の身体機能維持に効果があると言われるリコピンの吸収力がアップします。にんにくは、細胞レベルでの代謝促進や疲労回復にも効果的です」。

ふたつの簡単ツボ押しも効果アリ!

食事とあわせて行うと良いのが、韓医学の王道の治療法であるツボ押しだそう。

「就寝前などに、呼吸を止めずに、ゆっくりと押してみましょう」。

[1]湧泉(ゆうせん)



「足指を曲げたときに窪む部分『湧泉』は、男性の無気力症の改善に効果的です。体力が落ちて性機能が低下したときも助けになります」。

[2]腎兪(じんゆ)



「『腎兪』は生殖神経が集中する腰の上あたりにあるツボで、肘と同じ高さで背骨から両横3〜4cm外側にあります。腎臓の機能を強化するほか、男性ホルモンの分泌が活発になります」。


うつ病は性質の変化が引き金となる。その原因は「男性ホルモン量の減少にある」という韓医学的視点は、過剰なストレスこそ諸悪の根源だという思い込みを覆したことだろう。

残念ながら、男性ホルモンの量の減少や「陰陽」の逆転を完全に食い止めることはできない。

しかし、韓医学に基づいた日常ケアにより、心身の変化をできる限り穏やかにすることは可能だ。そうすれば、感情の大きな起伏が抑えられ、衝動的な自殺といった行動を引き起こさないようにすることはできるかもしれない。

うつ病になる可能性は誰もが秘めている。「自分は大丈夫!」と過信せず、自身の小さな変化に目を向け、早いうちから意識的にケアをしておこう。

秋葉樹代子=取材・文 取材協力=李 正淑(Links)

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