▶この記事の画像ギャラリーを見る 生物の営みに欠かせない酸素は、一方で酸化という化学反応により物質を劣化させるという、毒にも薬にもなる特別な存在。
先日モンブランが発表した新作ウォッチと、その時計を腕に装着した登山家の偉業には、世界的な注目が集まったのだが、両者をつなぐのは「無酸素」というキーワード。早速、その凄さについて解き明かしていこう。
モンブランの人気山岳時計に仲間入りした「ゼロ オキシジェン」仕様
チタンケース、44mm径、自動巻き。103万6200円/モンブラン(モンブラン コンタクトセンター 0800-333-0102)
その名も「モンブラン 1858 ジオスフェール クロノグラフ ゼロ オキシジェン リミテッドエディション 290」。
ベゼルには東西南北を示すアルファベットを記し、3時&9時位置に積算計を搭載したクロノグラフだが、何より目を引くのは、12時&6時位置のサブダイヤルだろう。
これは、南北半球をともに極点上空から見下ろした「半球儀」であり、24時間で地球さながらに一周する。周囲には24時間表示のリングが配置されており、地球の任意の地点の時刻がおおまかに掴めるワールドタイマーとしての役割も果たす。
ダイヤルには、ブルーとブラックからなるグレイシャー(氷河)を模した柄が施される。最新のマニュファクチュールムーブメント「MB 29.27」を搭載。
2018年に登場して以降、この南北半球儀を備える「モンブラン 1858 ジオスフェール」シリーズが、毎年目を引く新作を登場させてきた。
この時計で表す世界観は、マウンテニアリングである。
実は、夜光塗料で地図が描かれた南北半球儀には、世界7大陸の最高峰が赤いドットで示されており、人類が神々しい世界最高峰を登頂、制覇してきた偉業を讃えるモデルでもあるのだ。
山岳にゆかりのあるシリーズだけに、2022年はいかなる仕様で発表されるのか、と時計界からの注目されていたなかでの最新作。
クロノグラフの搭載だけでも魅力的だったのだが、この時計は、ムーブメントに酸素が封入されない「ゼロ オキシジェン」であることも発表された。
ゼロ オキシジェン=無酸素? その真意はいかに?
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