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2022.05.14

クセが凄い2000年代の迷車5選。「変わってるね」が褒め言葉となる人々へ


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ここ数年はヤングタイマーと呼ばれる1980〜’90年代の車が人気。大電動時代を目前に「個性的で自分らしい一台を!」ってことなのだろう。

いやでも待てよ、故障の心配もグッと下がる2000年代(’00年〜’10年)にも、個性溢れる名車はたくさんある。

その中から今回は、個性が強く、そのせいか短命に終わった迷(名)車5台を紹介しよう。

1.宇宙船みたいなルノー「アバンタイム」

「アバンタイム」(2002年11月〜2005年10月)

「アバンタイム」(2002年11月〜2005年10月)


ミニバンのようなフォルムなのに2ドアクーペ。ボタンをひとつ押せば巨大なガラスルーフと窓ガラスが同時に開いて、ほぼカブリオレ状態になる。

インテリアも独特で、インパネ中央に横長ディスプレイと、運転席の奥に横長ディスプレイがある程度のシンプルさで、ちょっとした宇宙船感が漂う。



21世紀が始まってすぐに、ルノー的“21世紀の高級車像”を示したのだが、残念ながら販売は低迷。

しかも製造を請け負っていたマトラ社(他事業も行っていたコングロマリット)が自動車事業から撤退を決めたため、わずか2年ほどで生産終了に。

総生産台数はたった約8000台、そのうち日本で正規販売されたのは約200台という激レア車だ。ちなみに日本第一号は元横綱の曙さんのもとに納車されたとか。

2.ブサカワ顔のフィアット「ムルティプラ」

「ムルティプラ」(2003年4月〜2007年10月)

「ムルティプラ」(2003年4月〜2007年10月)


ウナギのようなブサカワ顔がまず周囲の目を惹くが、縦横比も実は不思議。

全長は4005mmとトヨタ「アクア」くらいなのに、全幅は「アルファード」なみの1875mmもある。



ドアを開ければさらに独自の世界が炸裂している。シートは前後とも横に3座並ぶ6人乗り。

1脚ずつ独立していて、6人みんな公平かつ窮屈な思いをせずに座れる。



日本に正規輸入されたのは5速MT車のみ。シフトレバーが生えるインパネの形状も、水平とかシンメトリーとか一切無視したようなデザインだ。

後期型で顔がフツーになってしまったが、この車を狙うなら、やはり前期型のブサカワがオススメだ。


3.グラチェロより上のジープ「コマンダー」

「コマンダー」(2006年5月〜2009年10月)

「コマンダー」(2006年5月〜2009年10月)


日本でバカ売れした初代「チェロキー」(1990年〜2001年9月)のように“角張ったジープ”スタイルで21世紀に登場したのが「コマンダー」。

ベースは当時の「グランドチェロキー」で、同ブランド初となる3列シート7人乗りモデルでもある。



チェロキーの上級モデルとしてグラチェロがあり、さらにその上のモデルとしてコマンダーが開発された。

そのため本革シートが標準装備など装備は充実。エンジンも5.7Lと4.7Lと大排気量のV8エンジンが搭載され、4WDも当時の最新システムが備えられた。



残念ながら当時は丸みを帯びたデザインが主流で、末弟のチェロキーでさえフロントマスクが丸かった頃。

またトヨタ「プリウス」を始めハイブリッドカーが一気に時代の主役に躍り出たタイミングのため、大排気量もネックになったか!? わずか3年であえなく販売終了となってしまった。 


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