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2022.05.05

97年式・メルセデスGクラスに乗る建築家「手間がかかるから面白い」



連載:俺のクルマと、アイツのクルマ
男にとって車は名刺代わり。だから、いい車に乗っている人に男は憧れる。じゃあ“いい車”のいいって何だ? その実態を探るため「俺よりセンスいいよ、アイツ」という車好きを数珠つなぎに紹介してもらう企画。
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■30人目■
土田拓也さん(48歳)


ツチダタクヤ。一級建築士。no.555一級建築士事務所代表。個人住宅から店舗、公共施設の設計・監理から既存建物のリノベーションまで広く手掛けている。

建築家のほか、関東学院大学で建築を教える非常勤講師という顔も持つ。自らリノベーションした横浜のマンションに、妻と愛犬と暮らす。www.number555.com

メルセデス・ベンツ Gクラス


NATO軍にも採用されたほど高性能なオフロードカーで、土田さんのGクラスは‘97年式のW463型。3.2Lの直列6気筒ガソリンエンジンを積むG320だ。

W463型は2000年代に入ると次第にラグジュアリー感が増していくが、このモデルはまだ質実剛健なオフローダーの雰囲気を宿している。

「ドイツのものは長持ちする」という祖母の言葉


 
土田さんが初めて買ったのは、日産・ブルーバードの商用バン。大学生になってから夢中になったサーフィンを楽しむためだ。

「ゲレンデに行けば滑れるスキーと違い、サーフィンは波を見ながら、入る場所を移動しないといけないんです。そうなるとどうしても車が必要で、4ナンバーのボロいバンを買いました」と土田さん。

パキッとしたスクエアなボディで、飾り気のない商用バンを大事に乗っていたという。



それにしても、当時は同じワゴンやバンなら、トヨタ・マークIIや日産・セドリックのほうが人気だったのに、なぜブルーバード!?

「人気の車って着飾っているのが多かったんですよ。木目パネルが貼られていたりとか、フェンダーが膨らんでいたりだとか。ボクは素っ気ない、営業車然としたブルーバードのほうが好きでしたね」。



次に購入したのはフォルクスワーゲン・ゴルフII。そして現在は‘92年式のゴルフカブリオレ・クラシックラインと、最近になって追加したGクラスの2台体制へと変わったが、“カクカクボディ”好きは変わらない(土田さんのゴルフカブリオレのお話はこちら)。

ゴルフカブリオレはもう18年も乗っている。



「気に入った物を長く使う性格なんです」。それは小学1〜2年生の頃に祖母からドイツ製のボールペンをもらったのがきっかけだという。

「素っ気ない、質実剛健な感じに幼いながらしびれてしまって。『ドイツのものは長持ちするよ。とても丈夫』という祖母の言葉が今も耳に残っています」。



しかも気に入ったものを、ただ増やすのではなく厳選して使っている。

例えばキャンプ道具。幌があるためゴルフカブリオレのトランクはハッチバックより小さいが、ここに入る程度しか揃えていない。ランタンとバナーセットは約20年前に購入したスノーピークの「天と地」だ。

ゴルフカブリオレより大きなGクラスを手に入れた今なら、荷物が増えてもおかしくないのだが、どうやらキャンプ道具を増やすという考えはないらしい。



「むしろコンパクトになりました。最近キャンプがブームになったせいで、人混みを避けるために離島などにキャンプに行くようになって、そうなるとキャンプ道具はコンパクトなほうが、担いで船に乗れるので向いてるんです」。


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