ファッション・カルチャー投資学●NISA、不動産、ビットコイン、アート。いろんな投資方法があるが、やっぱりオーシャンズな男なら自分の“好き”でも勝負したい。ファッション&カルチャーを極めて、狙え一攫千金!
ネイティブアクセサリーの中でも、とりわけターコイズの世界は奥が深い。その沼にハマれば、抜け出せなくなると聞く。しかも近年は、市場での価格高騰も著しいらしい。
“魅惑の世界”の扉を開けるべく、日本を代表するターコイズラバー、バーニーズ ニューヨークの中野光章さんを訪ねた。
▶動画も観てね! ターコイズの価値は「天然」か否かで決まる
オーシャンズ世代にとってアメカジや渋カジは、馴染み深い。それらのスタイルにネイティブアクセサリーは欠かせない存在だった。とはいえ、ここ20年でターコイズが驚くような価格高騰を続けていることを、知る人は少ないだろう。
そもそもターコイズの魅力とは? 真に価値あるものの基準は? そして、今の市場価格はどうなっているのか?
中野光章(なかの・みつあき)●バーニーズ ニューヨーク ブランドコミュニケーション部ディレクター。日本でも指折りのターコイズコレクターとしても知られ、座右の銘は〝インディアンジュエリーは出逢った時が最安値″。
――まず、市場で価値が認められているターコイズとはどういうものなのでしょうか? 「前提として、無加工、未処理のものです。ターコイズは、多孔質で気泡が多く、ダイヤモンド等の貴石ではなく半貴石で硬度の問題もあり、そのままだとジュエリーとして成り立たないものも多いのです。
そのために、プラスチックで埋めたり、色を染めたり、電気処理をしたりして硬度を上げるのですが、そういった処理がされてしまうと石の希少価値はなくなります」。
――より自然に近い石に価値があるということですね。 コレクターが認めるターコイズは、基本的に“天然”である。
「そうです。天然で十分な硬さがあって輝きのあるもの。それが本当に価値のあるターコイズです」。
――それを採掘するのは、大変なのでしょうか? 「加工されていないものは、全体の数%と言われています。しかも本当に価値あるジュエリーとして成り立つものを突き詰めていくと、数千粒に1つというような割合ですね」。
重ね付けしても、どこか品があるのもターコイズの魅力だ
――世界中のコレクターがそれを狙っているわけですね。 「はい。今、市場で最も価値があると考えられるのは、ローンマウンテンというネバダ州産の石です。中でも1969〜71年の3年間に採掘されたものが、一番評価されています」。
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