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2022.04.12

ファッション

話題性よりも将来性。ロエベ×オンがスニーカー界にもたらした次なる価値

 

2型のシューズと同じくグラデーションを基調にしたウェアが揃うコラボコレクション。パーカは3層構造の防水・透湿素材で、Tシャツは高通気性の速乾仕様、パンツはテック素材を組み合わせたリラックスフィットと、機能美溢れるラインナップ。スポーツカジュアルはもちろん、これでハイセンスなアーバントレーニーを気取るのも最高だ。スニーカー4万9500円、アノラック10万7800円、Tシャツ3万3000円、パンツ6万9300円/すべてロエベ × オン(ロエベ ジャパン 03-6215-6116)


今では「投資対象」として経済誌の表紙を飾るくらい、人気があったり稀少なスニーカーへの世の関心は異常なほどに高まっている。

そんな情報戦に熱狂するのも一興かもしれないが、やはりモノ自体に素直に感動できるスニーカー以上に魅力的なものはない。

こちらは山岳に囲まれるスイスで生まれたランニングシューズの新勢力、オンとラグジュアリーブランドのロエベという強力すぎるコラボレーション。

ラインナップは、プレスルームに突撃してレポートした通り。

間違いなくスニーカーフリークの間でも加熱するだろうが、そうしたレアな一面だけに終始しないのがこの意外な合作のポイントである。

 

スニーカー4万9500円/ロエベ × オン(ロエベ ジャパン 03-6215-6116)


ロエベのクリエイティブディレクター、ジョナサン・アンダーソンはもう数年来、常日頃からオンのスニーカーを愛用していて、その個性を熟知している人物。

そんな彼が今回のベースモデルに選んだのが、「クラウドベンチャー」と「クラウドロック」という、トレイルランニング&ウォーキングのために生まれたふたつの名作だ。

 

ブーツ6万500円/ロエベ × オン(ロエベ ジャパン 03-6215-6116)


そこに大自然から着想を得た美しいグラデーションを組み合わせ、足取りのみならず、心まで軽やかにしてくれるグッドデザインに仕上げている。

アッパーはすべて再生ポリエステルでできていて、用途やデザインだけではなく、生産背景までも“地球環境”に目を向ける徹底ぶりが清々しい。

 

Tシャツ3万3000円、パンツ6万9300円/ともにロエベ × オン(ロエベ ジャパン 03-6215-6116)


国際的なラグビー選手で、アイルランドのナショナルチームのコーチも務めた父の下でスポーツに親しみながら育ったジョナサンは以前、こんなコメントを残している。

「何に関してもリアリティを追求しないといけないと思っています。ファッションやデザインにある程度のファンタジーは必要だと思うけれど、我々が生きているのは現実世界。必ず機能性が伴わなければいけない。そうでないと、デザインの将来性はないと思います」。

優れた機能性とデザインの両立の最高峰。話題性を抜きにしても、このコラボレーションが我々大人にもたらしてくれる恩恵は果てしなく大きいのだ。

清水健吾=写真 来田拓也=スタイリング 今野 壘=文

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