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東京オリンピックへの好プレゼン 〜Turning Point〜
ただくつろぐだけでも気持ち良い時間を過ごせ、サーフィンをした瞬間に人生は大きく変わってしまう。ひとつのシーンからそんな海の魅力を発見していくコラム。
「SEAWARD TRIP」を最初から読む今回は「Turning Point」
いまだ東京オリンピックでのサーフィン競技がどう行われるのか、詳細は決まっていない。そんな状況へ一石を投じるイベントが、カリフォルニアの人工サーフプールで開催された。
何より注目され、不安視されたのは、人工で生み出される波のクオリティ。しかしこの点への懸案は見事に払拭された。2日間のイベント中、完璧な形の波が安定供給され続けたのだ。
しかも1本の波でライドできる距離は600m以上。チューブもあり、その質に満足したのか、参加者のプロサーファーたちは笑みを見せていた。
一方、海でのプロサーフイベントは、1週間ほどのイベント期間のうち、波がベストな数日を選び開催される。一因は、自然によって生み出される波の供給力が不安定であるためだ。
自然の海で行うのがサーフィンの本質ではあるが、テレビ放送の日時が事前に決められているなど制約の多いオリンピックでは、どちらのフォーマットが有益か。ひとつの答えが示された2日間だった。
11回の世界タイトルを獲得したケリー・スレーターが開発に携わった人工サーフプール「サーフランチ」におけるファウンダーズカップは、プロツアーを主宰するWSL(ワールドサーフリーグ)のスペシャリティイベントとして開催。上記ツアーに参戦しているトップサーファーたちが、アメリカ、ブラジル、オーストラリア、ヨーロッパ、多国籍という5つのチームに分かれしのぎを削った。また優勝した多国籍チームの一員として五十嵐カノアも出場した。
コルトン・ティシュ=写真 小山内 隆=編集・文