オーシャンズ3月号の第1特集は「旅の道具」。“旅に出る人”に向けたウェア&ギアの特集であると同時に、“旅を考えている人”にも十分楽しめる内容となっている。
そんな旅の道具のひとつとして同じく一読をすすめたいのが『ルイ・ヴィトン シティ・ガイド』。
1998年の創刊以来、ルイ・ヴィトンならではの感性で世界中の都市を紹介してきたガイドブックである。
各3740円、ボックスセット7万4800円/ルイ・ヴィトン 0120-00-1854
ホテル、レストラン、ファッション、アート&カルチャーなど、あらゆるカテゴリーからその都市の魅力を網羅。また一日のプランや散策ルートの提案など、独創的なコンテンツも充実している。
最新版は全15都市。まずは脳内で旅をしながら、目的の都市のイメージを膨らませてみてはどうだろう。
パリ、NY、ロンドン、東京など全15都市が一新されたシティ・ガイド。そのすべてとトラベルノートブックが付いた限定版ボックスセットも登場。仏語版と英語版を用意する。iPhoneやiPadで利用可能なデジタル版は、App Storeからダウンロード購入(1都市1220円)できる。
さて話は変わるがこの年末、大掃除で掘り出した何冊かの本を読み返した。そのうちの一冊はノンフィクション。世界的クライマー山野井泰史のギャチュンカン登攀を、沢木耕太郎が描いた『凍(とう)』である。
なるほどと思ったのは「旅は、実際に出掛ける何年も前から既に始まっている」ということ。ひとつの登山行を実現するために、資料や写真を集め、ほかのクライマーの記録を読み、頭の中でイメージを描きトレーニングを重ねる。
旅の結実のための醸成期間も含めて旅だということ。つまりリアルの旅行も脳内の旅行も実はつながっていて、結局は同じひと続きの旅なのである。
気軽に出かけられない状況だったとしても脳内で楽しめばそれでOK。そしてきっと、旅をテーマに160年以上も旅行鞄を作り続けてきたルイ・ヴィトンは、そんな旅の本質を誰よりも理解しているのだろうと改めて思った次第である。