「オーシャンズ的、2022年ヒット予測」とは…… パンデミック下で開催された東京五輪や、本場アメリカでも大ブレイクした大谷翔平の二刀流など、2021年もスポーツ界は話題満載だった。では、今年はどうだろうか。
エンゼルス所属の大谷翔平。米紙『オレンジカウンティ・レジスター』が選ぶ2021年のローカル・アスリート・オブ・ザ・イヤーにも選出されたばかり。
「
2019年版スポーツ界のヒット予測」で掲げた3つのトピックスをすべて的中させたスポーツライターの田澤健一郎さんに、2022年に話題をかっさらうであろう注目ネタを挙げてもらった。
語り手は…… 田澤健一郎●1975年生まれ、山形県出身。大学卒業後、 出版社勤務を経てライターに。スポーツのほか歴史や建築・ 住宅の分野で活動中。著書に『あと一歩!逃し続けた甲子園』(KADOKAWA)がある。
【2022年のスポーツ3大予測はコレ!】
① スキージャンプの男子エースが金メダル!
② “岩手の大器”が甲子園デビューで大活躍
③ “サッカー界の天才”のビッグクラブ復帰
[予測①]絶好調のスキージャンプ男子エースが北京五輪で金メダル!
まずは来月開催される冬季北京五輪。夏季五輪と冬季五輪は通常2年間隔での開催だが、東京五輪が1年延期したことで、インターバル約半年での開催となる。
かつて夏季五輪と冬季五輪が同年に開催されていた時代を知る人も多いであろうオーシャンズ世代にとっては、ちょっと懐かしい感覚かもしれない。
スケートボード・パークでの東京五輪出場も果たしたスノーボードの冬季五輪2大会連続銀メダリストの平野歩夢。平野歩夢/photo by KAZUKI MURATA
前回の平昌五輪では、4つの金メダルをはじめ合計13個のメダルを獲得した日本。
今大会もフィギュアスケートの羽生結弦、スピードスケートの小平奈緒、スノーボードの平野歩夢、戸塚優斗らメダルが有力視される選手は多い。
なかでも
悲願のメダルを金で決めそうな勢いなのがスキージャンプ男子の小林陵侑(りゅうよう)だ。
岩手県出身の小林陵侑。写真:AP/アフロ
五輪初出場となった平昌五輪では個人のノーマルヒル7位、ラージヒル10位。団体ラージヒルも6位に終わりメダルには手が届かなかった。
しかし、その翌2018〜19シーズンのW杯で初勝利を挙げるなど急成長。
W杯最多タイとなる6連勝を記録して、最終的には日本男子史上初のW杯個人総合優勝を成し遂げた。
その後も実績を積み重ね、今シーズンも好調を維持。昨年11月のW杯スキー個人第4戦、5戦こそ、コロナの陽性反応のため欠場するアクシデントもあったが、12月に行われた個人第9戦で今季3勝目。追い風という不利な条件の中で大ジャンプを披露した。
通算22勝目となり、自らが持つ日本男子最多記録の更新を続けている。
現在のコンディションを北京五輪まで維持できれば金メダルの有力候補。金メダルはもちろん、世界を驚かせるジャンプを披露してもおかしくない25歳の若き実力者である。
北京五輪で国民的スターになる可能性は十分だ。
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