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2022.01.12

あそぶ

公開延期だった超大作が続々。22年、絶対話題になる映画をトップ評論家が激推し

「オーシャンズ的、2022年ヒット予測」とは……

世界的パンデミックの影響で映画の興行収入が半減したと言われているが、映画パーソナリティのコトブキツカサさんによると、「2022年は、映画界にとって大豊作の一年になります」とのこと。

早速、逸話たっぷりのヤバそうな3本を紹介してもらった。 

語り手は……
コトブキツカサ●1973年静岡県生まれ。映画パーソナリティ、ラジオMC、文筆、俳優として活躍するほか、日本工学院専門学校 放送・映画科の非常勤講師を務める。年間約500本以上の映画を鑑賞している。

コトブキツカサ●1973年静岡県生まれ。映画パーソナリティ、ラジオMC、文筆、俳優として活躍するほか、日本工学院専門学校 放送・映画科の非常勤講師を務める。年間約500本以上の映画を鑑賞している。


[2022年の必見映画はこの3つ!]
① 『THE BATMAN-ザ・バットマン-』
② 『トップガン マーヴェリック』
③ 『ジュラシック・ワールド/ドミニオン』

①『THE BATMAN-ザ・バットマン-』

3月11日(金)公開。配給:ワーナー・ブラザース映画 © 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC

3月11日(金)公開。配給:ワーナー・ブラザース映画 © 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC


【あらすじ】
優しくもミステリアスな青年ブルースは、殺害された両親の復讐を誓い、夜は黒いマスクで素顔を隠し犯罪者を見つけては力でねじ伏せ、 悪と敵対する存在である“バットマン”になろうとしている。 ある日、権力者が標的になった連続殺人事件が発生。 知能犯のリドラーによって狂気と恐怖に追い込まれていくブルースの結末は!?

主人公ブルースを演じるのは誰?

はい、まずは大注目の『ザ・バットマン』です。2021年秋公開だったものが、3月11日(金)に延期になりました。アメリカ公開の1週間後ですね。
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ツイッターでこの作品に関連する情報をツイートをすると、30〜40代男性の反応が大きいんです。オーシャンズ読者のなかにも期待してる人は多いのではないでしょうか。

注目してもらいたいのが、主人公のブルース・ウェインを誰が演じるのか

過去には、マイケル・キートン、ヴァル・キルマー、ジョージ・クルーニー、クリスチャン・ベールなど、錚々たるメンバーがブルースを演じてきまして、この役は俳優にとっては間違いなく“キャリアハイ”なんですよ。

© 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC

© 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC


で、今回、白羽の矢が立ったのが
ロバート・パティンソン。ハリウッドの若手俳優の中では今、トップじゃないですかね。『トワイライト』シリーズや『ハリー・ポッター』、最近では『テネット』が代表作です。

ブルースとバットマンの境界に苦悶する青年期

© 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC

© 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC


今回の作品でパティンソンが演じているのは、歴代の作品でいちばん若い頃のバットマン。ブルースとバットマンの境界が曖昧で、人格をコントロールできない苦悶が描かれています。

『バットマン』は単純な善悪じゃない。ヒーローなのにスカッとしていないし、離反者は出るし、内面がじめじめしています(笑)。でもそれは、バットマンが本来は悲しい物語だからなんです。

劇場から出てくるところを強盗に遭って、お父さんとお母さんが殺されてしまう。なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだ!と憤ったブルース少年が、大人になってゴッサム・シティの世直しを始めるわけです。青年期のブルース自身も善悪に苦しめられるので、どう成長していくのか目が離せません。

『バットマン』シリーズを観たことがない人は、青年期を舞台にした今回の『ザ・バットマン』から見始めるのもおすすめです。
2/3

②『トップガン マーヴェリック』

5月27日(金)公開予定。配給:東和ピクチャーズ © 2021 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

5月27日(金)公開予定。配給:東和ピクチャーズ © 2021 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.


【あらすじ】
エリートパイロットの養成学校「トップガン」を舞台に、若者たちの挫折と栄光の日々を描いた前作から36年。天才パイロットと呼ばれたマーヴェリック(トム・クルーズ)が教官として戻ってきた。戦うことの過酷さを型破りな指導で教える訓練生の中には、かつてマーヴェリックの相棒だった亡き親友の息子も……。

36年の時を経て動き出す物語

ついに、あの名作が36年ぶりに帰ってきました。1986年に公開された『トップガン』は、トム・クルーズがハリウッドでの地位を固めるきっかけになった作品で、彼はこれで一気にスターダムに登り詰めました。

当時は、約15億円の制作費で360億円の興行収入という空前の大ヒットを記録。これだけ稼げるなら誰だって続編を考えるわけですが、作られなかった。いや、正確にはトムが作らせなかったんです。

トム自身、『トップガン』が歴代の出演作でいちばん好きだって言ってるんですけど、それだけ彼にとっても思い入れのある出世作だったわけです。それまで日の目を見なかった俳優のもとに、急に何百という映画のオファーが舞い込んでくるわけですよ。
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作品性が高いものもあれば、ギャラがいい作品ももちろんあって、自分で出演する作品を選べる立場にようやくなったわけです。もしその時点で『トップガン 2』に主演してしまったらどうなるか。彼はこの先ずっと『トップガン』俳優のイメージから抜け出せず、ほかの作品で成功することはなかったかもしれません。

しかも、ほとんどの場合、続編ってどうしても1作目を超えられないじゃないですか。彼はそれもわかっていたから続編のオファーを断ったんです。

『トップガン』は俺のもの! 他の誰にも渡さない

© 2021 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

© 2021 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.


で、ここからがトム・クルーズをトム・クルーズたらしめる逸話なんですけど。僕はトムがハリウッドで今のポジションを築けたのも、続編を断ったことにあると見ています。


トム主演で続編が無理なら、代役を考えるじゃないですか制作側は。実際、考えたんですよ、企画を実現するために。でも、トムはそれを許さなかった。自分の『トップガン』を誰にも取られたくないと、『トップガン』の権利を買い取っちゃうんですよ。主演で稼いだギャラを全部つぎ込んで。

誰にも続編を作らせないようにしたうえ、36年間、続編の製作をあたためておくというね。すごくないですか?(笑) 寝かせておくんですよ、ビットコインみたいに。戦略家ですよね。

© 2021 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

© 2021 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.


あ、ちなみにこんなに熱く語ってますけど、僕もまだ観てません。アメリカでの公開も5月ですから。でも、このバックグランドを知るだけでも観る価値があると思いませんか?

ちなみに『トップガン』ていうのは、アメリカ海軍のエリート戦闘機パイロット部隊の通称。新人パイロットだった主人公が36年の時を経て、教官として戻ってくるという設定になっています。ちゃんとこの36年という月日も生かされているんですね。

36年後に出る意味。これが『トップガン マーヴェリック』を観なきゃいけない最大のポイントですね。
3/3

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