機械式腕時計の本格的な復権が始まった1990年代。
さまざまな技術革新を重ねたロレックスは、新体制で飛躍の時を迎える。
成功を支えた新しいオイスターウォッチと「デイトジャスト」の現在について触れる。
追求し続けるロレックス品質
いつの時代であろうと、ロレックスの挑戦に終わりはない。
1992年、ロレックスのCEOに就任したパトリック・ハイニガーは、卓越したリーダーシップによって抜本的な組織構造の改革を行い、垂直統合という戦略のもと主要な供給業者を買収。
同時に、ジュネーブとビエンヌに4つの施設の新設と改装を実施した。
スペシャリストたちが一堂に会し、ムーブメント、ケース、ブレスレット、ダイヤルの時計の主要な要素の製造を管理しながら品質を高められる環境が整ったことは、ロレックスの時計製造に多くのメリットをもたらした。
独自のゴールド合金を鋳造するために自社内に鋳造所を設けたことも特筆に値するだろう。
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