ブランドを象徴する機構と外装の競演
FRANCK MULLER
フランク ミュラー/ヴァンガード クレイジー アワーズ
2003年、ランダムな数字の間を時針がジャンプして時刻表示する「クレイジー アワーズ」が発表されたとき、世界中の時計関係者が度肝を抜かれた。時の概念を覆すメカニズムを次々と開発してきたフランク ミュラーを象徴するこの機構が、今やブランドの新たなフラッグシップに成長した「ヴァンガード」に搭載。
他に例のないスペシャルな機構を、スポーティかつラグジュアリーなケースに包んだこの一本。今、最もフランク ミュラーらしいモデルと言っていい。
忠実という以上にパーフェクトな復刻
VACHERON CONSTANTIN
ヴァシュロン・コンスタンタン/ヒストリーク・アメリカン 1921 40mm
第一次大戦後の好況に沸いた“狂騒の20年代”の幕が開いた1921年。この年にヴァシュロン・コンスタンタンからアイコニックピースが誕生する。ダイヤルが右に45度傾き、のちにハンドルを握ると12時のインデックスが真上に来ることから“ドライビングウォッチ”という愛称で親しまれた「アメリカン 1921」だ。
本作はその誕生100周年を祝したモデル。表面を粗くしたグレイン仕上げのダイヤルにブレゲ針やレイルウェイトラックなど、クラシカルなディテールが共存する。
アーカイブから着想を得たパテック流のパイロット時計
PATEK PHILIPPE
パテック フィリップ/カラトラバ・パイロット・トラベルタイム 5524
パテック フィリップ・ミュージアムが所蔵する1936年製の2本のアヴィエーションウォッチをベースに、現代的なアプローチを加え、2015年に誕生した「カラトラバ・パイロット・トラベルタイム 5524」。
プッシュボタンで1時間ずつ前進、後退が可能な時針によるデュアルタイム機能や、ホームタイム・ローカルタイムそれぞれの昼夜表示機能を備え、利便性もきわめて高い。デビュー当時、パテック フィリップの新機軸として大きな話題となったが、今や定番としての風格すら漂わせている。
※本文中における素材の略称:SS=ステンレススチール、K18=18金、PG=ピンクゴールド、WG=ホワイトゴールド
須藤敬一=写真 梶 雄太=スタイリング 飯嶋恵太(Mod’s Hair)=ヘアメイク 柴田 充、まつあみ 靖、増山直樹=文