ランニング以外にも使える守備範囲の広さも機能性の一部
このように、普段使いできるデザインであるかどうかも、金岡さんのギア選びのポイント。
といっても、効率良く兼用をしたいという理由からではなく、ランニングに特化したアイテムを身につけるよりも、日常の延長にあるアイテムでそのまま走る方が気分がいいからだ。
「シエルのキャップも、サンスキーのサングラスも、どちらも普段使いしています。速乾性や携行性、ズレにくい装着感など機能性は申し分ありませんが、それ以上に、ランニング以外でも使える多様性も機能のひとつと考えています」。
ファッションにも精通するだけあって、いろいろと参考にしたい金岡さんのモノ選び。全身でコーディネイトするときのポイントは?
「私自身も、トライしてみるまではイエローなどのビビッドな色味は少し抵抗がありました。でも、一度身につけてしまえば気にならないんですよね。思い切って色数を多くしてみると、無難にまとめるよりも、きっと面白くなると思うんです」。
色に関する気付きにも、自社で取り扱う「コトパクシ」というバッグブランドに影響されたところがあるという。
「サステイナブルなモノ作りを実現するため、工場で余ったパーツを集めて、あえてクレイジーカラーのカバンを作っているブランドです。
このバックパックは中の間仕切りがメッシュになっているので、中身が分かりやすいですし、ラン後の着替えを入れるのにも便利。派手だけど機能面はしっかりと考えられています」。
いい年の大人になったら、スポーティなシーンではむしろ派手なくらいのカラーリングが映える。フィジカルにメンタル、さらにはファッションも、臆さず溌剌でいたいものだ。
RUNNER’S FILE 40 氏名:金岡克宜 年齢:52歳(1969年生まれ) 仕事:アパレル輸入代理店 シニアマネージャー 走る頻度:月間100km目標、約8km/回 記録:レースへの参加は特になし |
連載「Running Up-Date」一覧へ「Running Up-Date」ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。
上に戻る 礒村真介(100miler)=取材・文 小澤達也=写真