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そして、満を持して店長の筒井理孝さん(39歳)が登場。看板娘はいかがですか?
「ヌちゃんはとにかく真面目。遅刻、欠勤は一回もありません。仕事が早いし、キビキビ動いてくれますね」。
ヌさんも「4年間で一回も怒られたことがない」と嬉しそう。
この後、筒井さんがヌさんに「はいっ」とイチゴジュースを渡した。日常の光景なのだろう。
常連さんからもたまにお土産をもらうという。
店内を何気なく眺めていると、筒井さんやヌさんを含むスタッフのホスピタリティが高い。名店の証である。
こんなところにも歓待の精神。
ヌさんが言う。
「本当はもっと早くベトナムに戻る予定でしたが、コロナでずっと帰れません。早く帰国して日本の企業で働きたいですね」。
その日が1日でも早く訪れますように。では、お会計をお願いします。
会計後に茎わかめをいただきました。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
下のベトナム語は「お店に来てくださいね」というような意味だそうです。
 
【取材協力】
真面目焼鳥 助平
住所:東京都荒川区西日暮里2-25-1 ステーションガーデンタワー116
電話:03-5615-5140
https://sukebe.group
「看板娘という名の愉悦」Vol.156
好きな酒を置いている。食事がことごとく美味しい。雰囲気が良くて落ち着く。行きつけの飲み屋を決める理由はさまざま。しかし、なかには店で働く「看板娘」目当てに通い詰めるパターンもある。もともと、当連載は酒を通して人を探求するドキュメンタリー。店主のセンスも色濃く反映される「看板娘」は、探求対象としてピッタリかもしれない。
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石原たきび=取材・文


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