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③大将 ’90年代のヴァンズ「エラ」


コンバースを中心に紹介してきたが、日頃からよく履くスニーカーが実はもうひとつ。それがヴァンズで、現行品からヴィンテージまでコカドさんの下駄箱の4割ほどを占めている。
「だいたい多いのはオーセンティックのブラック。スリッポンのチェッカーフラッグもよく履きますね。僕の好きな洋服にも合うので、ヘビロテしてます。めちゃくちゃ持っていますが、これは今までに見たことがなかったんです」。

こちらもまた、“東京の母”からの贈り物。よく見るとサイドとシュータン部分に自由の女神と“NEW YORK”の文字がプリントされている。

「これは’90年代のエラ。よく行くスニーカーショップのショーケースにずっと入っていてめっちゃ欲しかったんです。
でも、デッドストックでめっちゃ高い……。だから、行っても見るだけでした。そしたら、その焼肉店の女将さんが次の年にくれたんです。もうめちゃくちゃうれしくて、まだ履いてないですよ」。

こんなお宝との出会いこそ古着店巡りの醍醐味で、今でもトレジャーハントは欠かせないとか。
「営業で地方に行ったりするんですけど、名古屋にめっちゃいい店が一軒あるんです。この前も、たまたま行ったらレジの脇にリーバイス 502のビッグEのデッドストックがあったんですよ。
サイズも僕にぴったりなんですけど価格は17万円ほど。もう悩みすぎて、その日は仕事でもないのに名古屋に泊まっちゃいましたもん(笑)。一回寝て起きて、まだ欲しかったら買おうと決めて。結局、行っちゃいましたけど(笑)」。

古着にハマり出して25年以上経た現在もその愛を持ち続け、シュークローゼットもヴィンテージのコンバースやヴァンズが大半。しかも、入手しづらい稀少品まである。
その一途な想いに共感する大人は多いのでは?
「偏愛スニーカー三番勝負」とは……
外に出られずとも眺めているだけでアガる、それがスニーカー。スニーカー愛に溺れた生粋のスニーカー好きたちが偏愛する一足を披露する、スニーカー三番勝負。
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菊地 亮=取材・文 


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