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3人目「ボルボのブランド性に共感」

今乗っているのは、ボルボのV70。仕事柄、車選びにおいて荷室が広いのは必須条件です。
趣味のサーフィンやケージに入れて連れて行く愛犬同伴の家族旅行など、プライベートでも便利。背が低くても荷物が多く積めるステーションワゴンは、駐車場の制限が少ないのも魅力的。今の自分にとっていちばん合理的な存在です。
ボルボを選んだのは、トータルバランス。デザインや性能、ブランド性などが自分らしいなと。服を選ぶ場合も、これ見よがしな王道というより、主張が控えめで良質なもののほうがしっくりくる。ボルボもそんなイメージ。
ブランドが掲げる安全性にも信頼を置いています。子供を乗せる機会も多いし、アシスタントが運転する場合もある。「死亡事故ゼロ」にこだわる姿勢にも共感しますね。
デザインは、正直に言うと以前乗っていたフォルクスワーゲン パサートのほうが好みだったんです。が、乗っていくうちに、気になっていた部分には実は意味がある、などとわかってくる。なるほど、北欧の機能美ここにありと、今では愛着を感じています。
このV60 クロスカントリーは、そうしたボルボの好印象が詰まった一台。何より内装が最高にモダンです。タッチパネルのコンソールなど、まさに現代の車。最新のデザインコードもクールだし、街で見かけるとつい反応してしまう。ハイブリッドという点にも食指が動きますね。
スタイリスト
荒木大輔
オーシャンズをはじめ、メンズ雑誌や広告、芸能人のスタイリングなどで活躍中。BMW 750、ホンダのエレメント、フォルクスワーゲンのパサート ヴァリアントからV70に連なる車遍歴をたどる。
 

 

4人目「ワゴンとSUVのいいとこ取り」

SUV派から「お前はステーションワゴンの仲間か?」と問われれば、「いえいえ私は車高を上げていますからSUVの仲間です」と答える。ステーションワゴン派から「お前はSUVの仲間か?」とたずねられれば、「いえいえ、私は広い荷室と安定感のある走りのステーションワゴンです」と答える。
といった具合に、クロスカントリーはSUVとステーションワゴンの“いいとこ取り”をしたスタイルで、イソップ寓話のコウモリみたいな存在だ。けれども実際に使ってみると、コウモリってサイコーにいいヤツだ。
雪山に向かう深い轍の掘られた道やキャンプ場周辺の凸凹道では、最低地上高をしっかり確保しているおかげで安心して走ることができる。一方、全高は1500mmちょいに抑えられているから、都市部のタワーパーキングも楽勝だ。アウトドア派にも都会派にも自在に変身する、都合の良いコウモリなのだ。
加えて、パワートレインが48Vのマイルドハイブリッドになったこともユーザーにはありがたい。発進時にはモーターがさりげなくアシストしてくれるから、滑らかで余裕のある加速になる。結果、赤信号からのストップ&ゴーが連続する都市部でもストレスがない。
一方、高速道路の走行では気筒休止システムが作動、好燃費と抜群の静粛性で、地の果てまで走れそう。この素晴らしいグランドツーリングの能力は、コウモリというよりシベリアを目指す渡り鳥みたいだ。
モータージャーナリスト
サトータケシ
編集者として経験を積んだのちに独立、現在はフリーランスのライター/エディターとして活動する。2021年に楽しみにしているのは、新型ランドローバー ディフェンダーのショートボディだとか。
 


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