■サイズも走りも、安心感が半端ない「Fペイス」
アクティブなイメージの「Eペイス」に対し、「Fペイス」はスポーティでありながらも上品でどっしりと重厚な印象を受ける。
これはフロントフェイスに同じジャガーのラグジュアリーサルーン「XF」に通じるエッセンスが盛り込まれているからだろう。
ボディサイズは「Eペイス」よりひと回り大きな全長4740×全幅1935×全高1665mmながら車両重量は「Eペイス」と同じ1920kg。
ラゲッジルームはクラス最大級のスペースが確保されている。
パワートレインは「Eペイス」と共通の2Lディーゼルターボで、トルクフルでレスポンスのいいエンジンはどの速度域でもアクセルを踏み込んだ瞬間に力強い加速を体感させてくれる。
そのスポーティな加速感を支えるのが車体の8割にアルミニウムを使用した軽量かつ高強度高剛性ボディだ。
通常走行時は後輪のみで走るため、後輪駆動のジャガーらしい軽快なハンドリングが味わえる。もちろん道路状況が変化したときは瞬時に前輪にも駆動力を配分して安定感のある走りを維持する。
4輪に常時最適な駆動力を配分するトルクベクタリング機構も搭載しているので、コーナリング時の安定感も格別だ。
力強く武骨なイメージのある四輪駆動のディーゼルSUVの中でも、ジャガーはどちらかというとオンロードでのスポーティな走りを実現するために4WDを活用している。
もちろんオフロードでも十分使えるが、ディーゼルSUVにもスポーティさを求めるなら、この2台は最高の走りを約束してくれる。
「ラスト・オブ・ディーゼルSUV」とは……低燃費なうえに、ガソリンより力強い走りが特徴のディーゼル車。世界で人気を誇るものの、電気自動車時代が本格幕開けした今は潮目が変わりつつある。魅力的なディーゼルモデルに乗るラストチャンス、改めてその魅力にフォーカス。
上に戻る 高橋 満=文