言うまでもなく、地域性はデザインにも宿る。気軽に外国へGo Toとはいかない今こそ、ファッションを通じて彼の地に思いを馳せてもいいだろう。
ってワケで、東京デザインスタジオ ニューバランス(TDS)からニューヨーク仕様のカプセルコレクションが登場。 手を組んだのはオーバーコート。最先端の東海岸スタイルをどうぞ。
ものづくりへの姿勢に対する互いへのリスペクトから生まれた本コレクション。TDSは、ニューバランスが114年の歴史のなかで培ってきた機能性やクオリティに、日本ならではの感性を落とし込み、独自のイノベーションを提案し続けている。
他方、2015年にニューヨークで誕生したオーバーコートは、「ニューヨークを着る」というコンセプトに則ったプロダクトを制作。人種の坩堝(メルティング ポット)と呼ばれる地で活動するだけあって、サイズやジェンダー、年齢にすら縛られないコレクションで異彩を放つ。
今回のコラボでは、クラシカルなベースアイテムをセレクトしつつも、素材やパターンメイキングで個性を発揮。結果、最先端のデザインと機能性の搭載に成功している。 特にスニーカーは早くも注目のマトだ。
ベースモデルには、クラシックなデザインで人気の高い1300番を採用。アッパーは本来のパターンを継承しているものの、ソールに秀逸な“カット・アウト”デザインを施すことで、似て非なる別物にして見せた。
一見ワントーンのシンプルな1300に見えるが、アッパーをよく見ると、生地を重ねて縫い合わせる従来と違い、一枚のレザーを切り抜いてつくることで余計なレイヤーを省略。ミニマルで洗練された見た目になっているだけでなく、履き心地の快適性もより向上させた。
レザー生地の間から顔を出すベースレイヤーは高輝度リフレクティブ仕様。“N”ロゴやユニークな曲線がアクセントとなって夜光に浮かび上がる。
さて、今回はジャケットも2種、登場するようだ。
オーバーコートがパターンメークしたアウターは、ニューバランスの誇る高機能ファブリック「NB HEAT」を使用。保温性と吸水速乾性に富み、常に快適な着心地を持続させる。
ロング丈、ショート丈の違いはあるが、 いずれもオーバーコートらしいユニセックス仕様で、体型を選ばないシルエットや、や、無駄をはぶいた潔いディテールが、モダンで自由な雰囲気を醸し出す。
見ての通り、自由の女神やマンハッタンの夜景がプリントされているわけではない。しかし、そのジャンルレスに使える汎用性の高さは、まさにニューヨークの懐の深さそのものである。
コレクションは11月13日(金)より店舗限定で発売開始。とりあえずGo To ニューヨ……もとい、Go To ニューバランスってことで。
[問い合わせ]ニューバランス ジャパンお客様相談室0120-85-0997原嶋鉄人=文