OCEANS

SHARE

「156」から始まった更なる躍進

フィアット傘下に収まったアルファ ロメオが復活の狼煙を上げたのが、1998年に発表した「156」だ。
ワルター・デ・シルヴァによる洗練されたデザイン、FFプラットフォームのポテンシャルを引き上げた高品質、そして、レースを出自とする高い走行性能は「ジュリエッタ」や「ジュリア」が登場したときのような高揚感を我々に与えた。
結局「156」はアルファ ロメオ史上、最大のヒット作となった。
混迷期にあったブランドに大きな名声をもたらした「156」。出荷台数は68万台を超え、アルファ ロメオ最大のヒットになった。
2007年には久しぶりのスーパースポーツとなる「8Cコンペティツィオーネ」が、全世界500台限定で発売された。
その価格、約2200万円。まさに往年のアルファ ロメオを彷彿とさせる一台となった。
2000年以降のアルファ ロメオを象徴する本格スポーツカーである「8Cコンペティツィオーネ」。1930年代から40年代にかけて数々のレースを制し、名声を獲得したマシン「8Cシリーズ」にインスパイアされた一台だ。
2010年の創業100周年の節目には「ジュリエッタ」の名称が復活。2015年にはミッドシップスポーツの「4Cクーペ」が登場する。
翌年には本格派スポーツセダン「ジュリア」、2017年にはアルファ ロメオ初のSUV「ステルヴィオ」が発売されている。
レースにより鍛えられ、高品質なハイパフォーマンスカーで世に認められたアルファ ロメオ。決して、ラインナップは多くないが、注目し続けるべきブランドのひとつであることは間違いない。


4/4

次の記事を読み込んでいます。