OCEANS

SHARE

看板娘、登場

「お待たせしました〜」。
キンテロ・アンジーさん(25歳)。なんと、店長を任されていた。
「ボゴタとメデジンの間にある『ラ・ドラダ』という田舎町で生まれました。ママが日本人と再婚したのを機に日本に移住して、私も6歳のときにこっちに来たんです。だから、日本語もぺらぺら(笑)」。
さて、料理も注文しよう。
エレベーター?
「どこかの方言で厚揚げのことをそう呼ぶみたいです。今日はサンマも脂が乗っていてお勧め。あ、最後の1尾ですよ〜(笑)」。
というわけで、注文したのは「エレベーター」(380円)、「新サンマの塩焼き」(480円)、「あじのなめろう」(580円)。
美味しい日本酒に合うラインナップが揃った。
アンジーさんは、とにかくよく笑う。底抜けに明るい看板娘は業界で噂となり、『日本外食新聞』にも取材された。
「外食LOVEのラテン娘」。
彼女が生まれ育ったラ・ドラダは夏が暑く、気温も平気で40度を超えるという。しかし、東京の湿った暑さのほうがキツいそうだ。5歳の頃の写真を見せてもらうと、なぜかショベルカーに乗っている。乗り物好きの女の子だったのだ。
「田舎なので、こういうのは普通に置いてあります」。
コロンビアの食事情についても聞いてみた。
「主食はご飯とアレパ。アレパというのはトウモロコシ粉でできたパンです。家庭によって薄さが違います。ママが作るアレパは平らでしたね」。
これはなかに肉やトマトなどを詰めたケバブ風のアレパ。
豆料理も好まれている。
「豆を煮込んだスープにじゃがいも、玉ねぎ、にんじんなどを入れる料理もコロンビア人が大好きな一品です」。
日本人の舌にも合うのではないだろうか。


3/3

次の記事を読み込んでいます。