ベルリン映画祭で男優賞・女優賞が廃止されるなど、世界のジェンダーレス化が進んでいる。今や“男らしさ(そして女らしさ)”という概念も時代錯誤なのかもしれない。それはファッションにおいても同様だ。
こうした時代の流れを表すように、ステラ マッカートニーが初のジェンダーレスコレクションを完成させた。それが「ステラ マッカートニー シェアード」である。
次世代を担う若者たちの、自由でボーダーレスな姿から着想を得て制作されたというこのコレクション。“シェアード”という名の通り、性別という境界線を超え、シェアして楽しめるラインナップとなっている。
まずはキーアイテムのひとつ、総柄シャツに注目。メカニカルカーをモチーフにしたグラフィックは、ロンドンを拠点に活動するアーティストのウィル・スウィーニー氏が手掛けたもの。見ているだけでワクワクしてくるようなサイケな総柄は、コーディネイトに花を添えてくれるだろう。
サステイナブルな製品づくりの先駆者でもあるステラ マッカートニー。今回のコレクションにも当然、その精神は投影されている。例えばこのグラフィックTシャツもそうだ。
素材であるオーガニックコットンは、有毒な殺虫剤や合成肥料を使わずに栽培。しかも、その際に使用する水の量は従来のコットンに比べて70%も削減されているという。つまりはとことん環境に配慮した1枚というワケだ。
ハイキングシューズをベースとしたダッドスニーカーも登場する。こちらは厚めのビブラムソールとボリューミーなシルエットで、ユニセックスな雰囲気を醸し出す一足。カラフルな生地の切り替えや大きめのプルストラップなど、細部のこだわりがラグジュアリー感も高めている。
これらは現在、ステラ マッカートニーの青山店や新宿伊勢丹店など全国9店舗と、公式サイトで販売中。“性別という概念を取り払えば、よりファッションが楽しくなる”。ステラ マッカートニーの新コレクションには、そんなメッセージが込められているように感じないか?
[問い合わせ]ステラ マッカートニー カスタマーサービス03-4579-6139 POW-DER=文