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2020.09.18

ファッション

英国クラシック×ウーマンデザイナー=我々を“女性目線”で素敵にしてくれる逸品

英国ブランドならではのクラシックで上品な佇まい。そこに女性デザイナーのセンスが加わった逸品を集めてみた。
女性ならではの感性と発想から生まれたプロダクトに見て取れる、“理想の男性像”。それぞれの想いに耳を傾けながら、じっくりと紐解いていこう。
 

「ジェンダーレスこそ今の価値観そのもの」
STELLA McCARTNEY ステラ マッカートニー

新たなカプセルコレクション「MNMO(メンバーズ アンド ノン-メンバーズ オンリー)」/ステラ マッカートニー
21万円/ステラ マッカートニー 03-4579-6139
ステラ マッカートニーというブランドはデビュー当初からアクティビストであった。動物愛護の精神に則り天然皮革とファーはいっさい使わない。サステイナブルな素材を用い、環境保護活動に積極的に取り組む。
ファッションとしての美しさの追求に加え、服作りを通じて社会にどんな変化をもたらすことができるのかを、常に考え続けてきたのだ。
「ブランドを始めた頃はこんなビジネスモデルは成功しないと言われました。でも今では多くの人々が私たちの哲学に共感してくれています」。
ステラ・マッカートニーさんはこう語る。その後2017年スプリングコレクションより満を持してメンズラインをスタート。当時オーシャンズをはじめ多くのメディアに報じられた。
実はステラさんはセントラル・セント・マーチンズ時代に、サヴィルロウ(ロンドン・メイフェア通りのテーラーが集うエリア)で紳士服作りを学んでいる。メンズに興味がなかったわけでは決してない。
「ただメンズウェアの世界は客層が限定的で、ルールに縛られている部分がありました。ですから最初のコレクションは、エフォートレスな空気を表現したかったのです。父(ポール・マッカートニー)のワードローブにも大きな影響を受けました」。
かつてステラさんが語ったように、ブリティッシュテーラリングの基本を押さえながらも、音楽、アート、ストリートの闊達さを表現したコレクション。「現代のメンズウェアとは何か」を鮮やかに披露し、世界中から厚い支持を得たのである。
背ヨークを大胆なチェック柄に切り替えたコート
さて時は流れ、’20年。ブランドは今、さらなる変化を提示しようとしている。それはジェンダーレスだ。新たなカプセルコレクション「MNMO(メンバーズ アンド ノン-メンバーズ オンリー)」にその主張が込められている。
背ヨークを大胆なチェック柄に切り替えたこのコートをはじめ、男性でも女性でも楽しめるラグジュアリーで都会的な服が揃う。
「今の若い世代はオープンマインドでジェンダーも流動的。多様性を認め合い、気候変動や社会不安に立ち向かう彼らの姿はとても美しい。その価値観はまさに私たちと同じ。だからこそ今、フェミニンとマスキュリンが融合するコレクションを作ったのです」。
デザイナー
ステラ・マッカートニーさん
イギリス生まれ。1995年、ロンドンのセントラル・セント・マーチンズ卒業。2001年に自身のブランドを設立。’17年にメンズラインをスタート。デビュー以来一貫して「サステイナブル」を根底に置いた服作りを続けている。 ©Mary McCartney
 


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